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Gymnogobius castaneusの分類 ハゼ科(Gobiidae)
Gymnogobius castaneusの概要 Gymnogobius

Gymnogobius castaneus

【 学名 】
Gymnogobius castaneus (O'Shaughnessy, 1875)

基本情報

大きさ・重さ

全長:5 cm

参考文献

  • 岸由二 2001 ジュズカケハゼ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 614.

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

分布

北海道、青森県~兵庫県円山川の日本海側、青森県~神奈川県相模川の太平洋側、サハリン南部、ウルップ島に分布する

参考文献

  • 原田慈雄 2018 ジュズカケハゼ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 404.

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

分類学的位置付け

スズキ目 ハゼ科 ハゼ亜科 ウキゴリ属

参考文献

  • 原田慈雄 2018 ジュズカケハゼ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 404.
  • 岸由二 2001 ジュズカケハゼ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 614.
  • 2018 くらべて分かる淡水魚 - 書籍全体, 斉藤憲治(著) 内山りゅう(他) くらべて分かる淡水魚. 山と渓谷社. .

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

形態

成魚の形質

体は明褐色で細長い。体側に数本の暗色の横縞が見られる点で、近縁のビリンゴと識別できることが多い。ただし湖沼にはビリンゴに酷似した個体がおり、外形や色彩では判別が困難なこともある。

産卵期の色彩や形態の変化は雌に顕著である。成熟した雌は第1背鰭と第2背鰭が伸び、黒みを帯びる。求愛時に婚姻色を発した雌では胸鰭・尾柄・尾鰭を除く全身が黒くなり、体側には鮮黄色の数条の横縞が走り、側面から見るとまるで黒い円板のような姿になる。

雄は産卵期も地味な明褐色で、同じ年齢で比較すると体長も雌より小さい。

ムサシノジュズカケハゼ(関東平野に分布)、ホクリクジュズカケハゼ(富山平野に分布)、コシノハゼ(新潟県・山形県に分布)とは、吻長や顎長が短い、婚姻色を呈した雌が通常第1背鰭後半に黒色斑をもつ、体側には明瞭な黄色横帯があるなどで異なる。

参考文献

  • 原田慈雄 2018 ジュズカケハゼ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 404.
  • 岸由二 2001 ジュズカケハゼ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 614.

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

生態

生息環境

河川の中・下流域の流れの中や湧水、湖沼や堀などに棲む。砂泥地を好む。

近縁のビリンゴは汽水域から海水域に棲むが、本種は成魚、幼魚とも一生を淡水で暮らす。

参考文献

  • 岸由二 2001 ジュズカケハゼ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 614.

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

食性

ユスリカ幼虫などの小動物を食べる。

参考文献

  • 岸由二 2001 ジュズカケハゼ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 614.

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

ライフサイクル

孵化仔魚は淡水の止水域で浮遊生活をし、海へは行かない。

参考文献

  • 2018 くらべて分かる淡水魚 - 書籍全体, 斉藤憲治(著) 内山りゅう(他) くらべて分かる淡水魚. 山と渓谷社. .

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

産卵

東日本での産卵期は3~5月である。巣の多くは、浅いところの泥底の奥行き 6~20 cmのトンネルである。穴は雄が自力で掘り上げる。雄や巣穴を巡って、雌の間でしばしば激しい闘争行動が繰り広げられる。

黒い円板のような姿になった雌は、明色の雄に向かって体全体であおりつけるような動作を繰り返して求愛し、やがて雄とともに巣穴に入る。

約1日の巣ごもりのあと、雌は壁面に卵を産んで去り、雄だけが残って卵を守る。巣ごもりの中、及び卵を保護している間は、粘液と混ぜて口から吹き出した泥で穴の入口を雄が塞いでしまう。その蓋の中央には小さな穴があいている。

なお、1つの巣穴に複数の雌が産卵することはないようである。

参考文献

  • 岸由二 2001 ジュズカケハゼ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 614.

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

関連情報

その他

太平洋側と北海道~日本海側の個体群は遺伝的に分化している。

参考文献

  • 原田慈雄 2018 ジュズカケハゼ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 404.

最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン

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