- 解説一覧
- Tridentiger kuroiwaeについて
Tridentiger kuroiwae
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Tridentiger kuroiwae Jordan & Tanaka, 1927
基本情報
- 大きさ・重さ
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全長:10 cm
参考文献
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
- 分布
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鹿児島県種子島以南、沖縄県西表島までの島々のみに分布する。
参考文献
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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地方名:イーブー(沖縄島:混称)
参考文献
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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スズキ目 ハゼ科 ハゼ亜科 チチブ属
参考文献
- 明仁 2018 ナガノゴリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 409.
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
形態
- 成魚の形質
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体は円筒状で、尾部が側扁する。体側の中央を鱗2枚分の幅の暗色縦条が1本走り、背面には数個の黄色横帯がある。チチブとヌマチチブに比べると、胸鰭基部の黄色横帯は薄い。胸鰭の基部は青みがかった黄色であり、頬には輝青色の小さな点が散在する。これとは別に明色の斑紋が現れることもある。
第1背鰭基底近くに赤みを帯びた縦条が2本認められる場合がある。これらの色彩のほか全身が黒色となるときもある。第1背鰭の棘は雌雄ともに糸状に伸びる。
またチチブとヌマチチブに比べ、ナガノゴリは吻がやや下向きで、上唇の上端は眼の下端より下方に位置する。
参考文献
- 明仁 2018 ナガノゴリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 409.
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
生態
- 生息環境
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川の中流域に生息するが、汽水域からすぐに上流域になるようなところにも現れる。淵から平瀬にかけて棲んでいるが、大形の個体は淵頭など流れのある部分に、小形のものはその逆で淵尻や平瀬に多い。
礫底や岩場を好む。
参考文献
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
- 食性
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雑食性であるが、糸状藻類をかなりの割合で食べている。
本属の魚はすべて歯の先端が3つに分かれ、いわゆる3尖頭になっている。一般的にはこのような歯を持つ魚は藻類食の傾向が強いとされている。しかし、本属の魚は一般に動物食の餌を好んで食べている。
参考文献
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
- ライフサイクル
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海で1ヵ月ほど浮遊期を過ごして、着底した稚魚は、しばらく河川の汽水域で成長、6月頃から淡水域に移動する。
参考文献
- 明仁 2018 ナガノゴリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 409.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
- 産卵
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産卵期は12月頃から翌6月まで続く。成魚が川を下り、汽水域上流部か淡水域下流部で産卵する。
参考文献
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
- その他生態
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両側回遊魚であるが、沖縄島にはダムに陸封された個体群がある。
参考文献
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン
関連情報
- その他
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生きている魚を輸送するためにビニール袋に酸素パックをしておくと、翌日には糞として排出された糸状藻類によって水が著しく濁っている。
参考文献
- 岩田明久 1989 ナガノゴリ, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 608.
最終更新日:2020-10-13 ハリリセンボン