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クロヨシノボリ(Rhinogobius brunneus)の分類 ハゼ科(Gobiidae)
クロヨシノボリ(Rhinogobius brunneus)の概要 ヨシノボリ属(Rhinogobius)

クロヨシノボリ(Rhinogobius brunneus)

【 学名 】
Rhinogobius brunneus (Temminck & Schlegel, 1845)

基本情報

大きさ・重さ

全長:8 cm

参考文献

  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

分布

秋田県~薩摩半島の日本海・東シナ海側、房総半島~大隅半島の太平洋側、本州・四国の瀬戸内海側、種子島~琉球列島に分布する。

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 クロヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 413.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

和名の解説

体全体に黒みが強いので、この名前がつけられた。

参考文献

  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

別名・方言名

地方名:ゴリ(日本各地:混称)、スイツキ(中部地方:混称)、グズ(山陰地方:混称)

参考文献

  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

分類学的位置付け

スズキ目 ハゼ科 ヨシノボリ属

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 クロヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 413.
  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

人間との関係

流れの緩やかなところに生息するため、容易に採集できる。

参考文献

  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

形態

成魚の形質

体側中央に暗色の細い縦条が1本あり、尾鰭の基部で細い八の字状に分かれる。胸鰭の根元に三日月状の斑紋が1個ある。尾鰭の中央部に斑点列が見られる。ただ、これらの斑紋は雌では比較的明瞭であるが、全身に黒みの強い雄では尾鰭の斑点列以外は著しく不明瞭な場合が多い。

雌雄ともに小赤色点がある個体が多い。雄の第1背鰭は高く烏帽子形をしている。腹鰭は横長である。

産卵期には雄はさらに黒みを強め、雌の腹部は橙黄色を呈する。

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 クロヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 413.
  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

生態

生息環境

川の中流から上流域にかけて生息し、特に淵に多い。流程が数km以下のごく小さい川に集中する傾向がある。

参考文献

  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

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食性

雑食性で、主に付着藻類や小型の水生昆虫を食べている。

参考文献

  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

ライフサイクル

孵化した仔魚は直ちに海に下り、2~3ヵ月をそこで過ごしたあと、全長 15~20 cmに成長して川へ遡上してくる。多くは2年で成熟する。

丘陵地帯のため池には、一生を淡水域で過ごす陸封性のものもいる。それらの中には全長 30 ㎜というごく小形で成熟するものもいるが、クロヨシノボリとしての特徴は明瞭に保持されている。

参考文献

  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

産卵

産卵期や産卵生態はシマヨシノボリとほぼ同じである。求愛行動も、シマヨシノボリほどではないが、雌がかなり積極的で、橙黄色の腹部を雄に対して誇示する。

参考文献

  • 水野信彦 2001 クロヨシノボリ, 川那部浩哉、水野信彦(著) 川那部浩哉、水野信彦(監修) 川那部浩哉、水野信彦(編) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と渓谷社 . p. 588.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

その他生態

生活史は両側回遊性である。ただし、ダム湖などとの両側回遊性集団もいる。

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 クロヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 413.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

関連情報

その他

九州以北と屋久島以南の個体群で遺伝的相違がある。

参考文献

  • 平嶋健太郎 2018 クロヨシノボリ, 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 413.

最終更新日:2020-09-03 ハリリセンボン

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