- 解説一覧
- サバヒー(Chanos chanos)について

サバヒー(Chanos chanos)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
-
Chanos chanos (Forsskål, 1775)
目次
基本情報
- 大きさ・重さ
-
全長:115 cm
参考文献
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 分布
-
青森県陸奥湾・千葉県外房~屋久島の太平洋沿岸・沖縄県伊江島(以上、ほとんど仔稚魚と幼魚)、宮古島~西表島、台湾、インドー汎太平洋に分布する。
参考文献
- 中山耕至 2018 サバヒー(サバヒー属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 86.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 和名の解説
-
和名は、台湾での名称に由来する。
参考文献
- 中山耕至 2018 サバヒー(サバヒー属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 86.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 別名・方言名
-
地方名:ミジヤー(沖縄県)
参考文献
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
-
ネズミギス目 サバヒー科 サバヒー属
参考文献
- 中山耕至 2018 サバヒー(サバヒー属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 86.
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 人間との関係
-
数百年来、フィリピン、インドネシア、台湾を中心として、汽水池で養殖が盛んに行われており、水産重要種である。
参考文献
- 中山耕至 2018 サバヒー(サバヒー属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 86.
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
形態
- 成魚の形質
-
体は側扁してやや長く、体色は銀白色をしている。眼に脂瞼がある。前鼻孔と後鼻孔の間に1枚の皮弁がある。左右の鰓膜はつながる。
背鰭12~17軟条、尻鰭9~11軟条、側線鱗数75~90、脊椎骨数40~45、尾鰭の切れ込みは深い。
食道の粘膜は、乳頭が密生し、らせん弁を形成する6列の隆起を備える。胃の幽門部の筋肉層は極めて厚くなる。
第4鰓弓・第5鰓弓の上鰓骨に接して盲嚢がある。これは上鰓器官と呼ばれ、消化に関係すると考えられている。
参考文献
- 中山耕至 2018 サバヒー(サバヒー属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 86.
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 稚魚・仔魚・幼魚の形質
-
仔魚はシラス型である。
参考文献
- 中山耕至 2018 サバヒー(サバヒー属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 86.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 卵の形質
-
卵は直径 1.2 mm前後の分離浮遊卵で、油球を持たない。
参考文献
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
生態
- 食性
-
主に藍藻や珪藻などを食べる。
参考文献
- 中山耕至 2018 サバヒー(サバヒー属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 86.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- ライフサイクル
-
孵化後3~4週間、全長 13 mm前後の仔魚は、表層性で岸寄りの浅いところに集まり、夜間は集魚灯にもつく。現在までに知られている仔魚出現の北限は、太平洋岸では千葉県大原町、東シナ海側では五島列島宇久島である。鹿児島県以南では、しばしばクルマエビやウナギの養殖池に侵入する。
稚魚期に入ると底層性が強く、汽水域から純淡水域にも侵入する。石垣島や宮古島では水田地帯からも採集されている。
参考文献
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 産卵
-
水の清澄な沿岸の浅い海域で産卵する。
フィリピンにおける産卵盛期は4~5月、沖縄県中城湾の定置網で、生殖巣の成熟した雌雄約20個体が漁獲されたことがある(1983年5月27日)。
参考文献
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
関連情報
- 漁獲方法
-
タイドプールでボラの稚魚と混獲されたり、ボラの幼魚を対象として河川下流域で操業する投網で捕獲されたりする。
参考文献
- 千田哲資 1989 サバヒー, 川那部浩哉、水野信彦(監修) 山渓カラー名鑑 日本の淡水魚. 山と溪谷社. p. 238.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン
- 味や食感
-
魚粥、スープ、燻製などで食される。
参考文献
- 中山耕至 2018 サバヒー(サバヒー属), 中坊徹次(著) 中坊徹次(監修) 中坊徹次(編) 小学館の図鑑Z, 日本の魚類館. 小学館. p. 86.
最終更新日:2020-09-16 ハリリセンボン