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- メキシコドクトカゲ(Heloderma horridum)について
メキシコドクトカゲ(Heloderma horridum)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Heloderma horridum (Wiegmann, 1829)
基本情報
形態
- 成体の形質
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がっしりした体型で、全身が暗褐色と黄色のビーズ状鱗におおわれる。頭頂部に淡色の模様はない。4亜種を含み、中にはほぼ全身が暗色淡色であるものもいる。
首は比較的長く、頭部は丸みを帯びて幅が狭い。四肢は力強く、鋭い爪を備えている。アメリカドクトカゲでは栄養状態が悪い場合を除いて尾は太く、頭胴長の55%以下であるが、本種では尾は先端に向かって細くなり、長さは頭胴長の65%以上ある。
めったに見られない種だが、他種との識別は容易である。
参考文献
最終更新日:2020-09-29 ハリリセンボン
生態
- 食性
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比較的小さく抵抗力のない獲物(最も多いのは齧歯類の幼体、羽根が生えたばかりのひな鳥、卵)を食べる。そのため、捕食の際に毒を必要としない。
先の分かれた舌で獲物の位置を知ることができる。
参考文献
最終更新日:2020-09-29 ハリリセンボン
- その他生態
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世界に2種しかいない毒液を分泌するトカゲのうちの1種で、もう1種は砂漠に棲む近縁のアメリカドクトカゲ(H. suspectum)である。毒の分泌器官は下顎にあるが(毒ヘビ類は上顎)、毒ヘビと異なり、毒はおもに自衛に用いる。
一度咬みつかれたら簡単に外せず、極めて痛い。また、人間にとって致命的となることもある。
メキシコ南部では、模様がない全身黒褐色の個体も見られる。
性質はアメリカドクトカゲに比べて荒く動きも俊敏のため、飼育の際には更なる注意を要する。
参考文献
最終更新日:2020-09-29 ハリリセンボン