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- モリイシガメ(Glyptemys insculpta)について

モリイシガメ(Glyptemys insculpta)
【IUCN】近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
- 【 学名 】
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Glyptemys insculpta (Le Conte, 1830)
基本情報
- 大きさ・重さ
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甲長:15~20 cm(最大 23.4 cm)
参考文献
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
- 分布
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カナダ南東部、アメリカ合衆国北東部に分布する。
参考文献
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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潜頸目(Cryptodira)ヌマガメ科(Emydidae)ヌマガメ亜科(Emudinae)モリイシガメ属(Glypyemys)
参考文献
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
形態
- 成体の形質
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背甲は幅の広い楕円形で、背高は比較的低く、中央には低いキールが入る。背面の灰褐色から暗褐色で、各甲板には成長輪と初生甲板からの放射畝が明確にあり、表面はごつごつした形状をしている。
縁甲板の外縁部は上向きにやや反り返り、後部縁甲板は鋸歯状になる。頭部はやや大型で東部背面は主に黒色で、頸部側面や四肢の付け根は黄色から黄褐色・濃いオレンジ色と個体差や性差などで変異が大きい。
参考文献
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
- 卵の形質
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卵は長楕円形で硬く、薄い卵殻をもつ。
参考文献
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
生態
- 生息環境
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沼地や涼しい渓流付近、森林や放牧地、比較的湿度が高い林床などの湿地に好んで生息する。
参考文献
- 海老沼剛 2005 モリイシガメ, 海老沼剛(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:水棲ガメ①アメリカ大陸のミズガメ. 誠文堂新光社. 12.
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
- 食性
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食性は多様な動植物を食べる雑食性であるが、ミミズやナメクジ、昆虫、落果などを好む。死肉も食べる。
参考文献
- 海老沼剛 2005 モリイシガメ, 海老沼剛(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:水棲ガメ①アメリカ大陸のミズガメ. 誠文堂新光社. 12.
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
- 産卵
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産卵は5~7月で、1回の産卵数は通常7~10個である。年間産卵回数は通常1回。
孵化日数は42~82日で、孵化幼体の多くは翌年の春に地上へ出る。
参考文献
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
- その他生態
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幼体は水棲傾向が強く、亜成体以降は陸棲傾向が強くなる。頑健な四肢を持ち、高低差のある場所や立体物も巧みによじ登る。
参考文献
- 海老沼剛 2005 モリイシガメ, 海老沼剛(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:水棲ガメ①アメリカ大陸のミズガメ. 誠文堂新光社. 12.
- 大谷勉 2018 モリイシガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 191.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
関連情報
- 飼育方法
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幼体時は水を張ったケージに陸場を設けて飼育するスタイルがよい。亜成体以降は陸場に水パットなどを設けて飼うのがよいだろう。
新大陸のカメのうちでも北部に分布するため寒さには強く、国内の多くの地域で完全屋外越冬飼育ができる。
参考文献
- 海老沼剛 2005 モリイシガメ, 海老沼剛(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:水棲ガメ①アメリカ大陸のミズガメ. 誠文堂新光社. 12.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン
- その他
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アメリカイシガメ属(Clemmys)に含まれていたが、近年、新属のモリイシガメ属(Glyptemys)に移された。
長寿で、飼育下で58年生きた記録がある。
ペットとしての人気は高いが、合衆国内で保護されているためなかなか流通しない。
参考文献
- 海老沼剛 2005 モリイシガメ, 海老沼剛(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:水棲ガメ①アメリカ大陸のミズガメ. 誠文堂新光社. 12.
最終更新日:2020-06-25 ハリリセンボン