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ギリシャリクガメ(Testudo graeca)の分類 Testudinidae
ギリシャリクガメ(Testudo graeca)の概要 Testudo

ギリシャリクガメ(Testudo graeca)

【 学名 】
Testudo graeca Linnaeus, 1758

基本情報

大きさ・重さ

甲長:20~25 cm 最大 36 cm 飼育下 20 cm程度

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
  • 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

分布

ヨーロッパ南部、北アフリカ、西アジアに分布し、低木林、草原、砂丘に生息する。

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
  • 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

和名の解説

甲羅に入る幾何学模様が、ギリシャ絨毯にほどこされる模様「ギリシャモザイク」に似ているところに由来している。
国名のギリシャとは関連していない。

参考文献

  • 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

亜種・品種

本種はとても細かく亜種分けされているが、これら全ての亜種分けを認めない説や、何亜種かを別種とする説など現在混在している。

・ムーア(アルジェリア)ギリシャリクガメ(T. g. graeca)
・アナムールギリシャリクガメ(T. g. anamurensis)
・アンタキアギリシャリクガメ(T. g. antakyensis)
・アルメニアギリシャリクガメ(T. g. armeniaca)
・カスピギリシャリクガメ(T. g. boxtoni)
・キレナイカギリシャリクガメ(T. g. cyrenaica)
・レバンドギリシャリクガメ(T. g. floweri)
・コーカサスギリシャリクガメ(T. g. ibera)
・ランバートギリシャリクガメ(T. g. lamverti)
・モロッコギリシャリクガメ(T. g. marokkensis)
・チュニジアギリシャリクガメ(T. g. naveulensis)
・ダゲスタンギリシャリクガメ(T. g. pallasi)
・ザグロスギリシャリクガメ(T. g. perses)
・スースギリシャリクガメ(T. g. soussensis)
・アラブギリシャリクガメ(T. g. terrestris)
・ニコルスキーギリシャリクガメ(T. g. nikolskii)
・イランギリシャリクガメ(T. g. zarudnyi)

参考文献

  • 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.
  • 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

分類学的位置付け

リクガメ科

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

形態

成体の形質

大きなとげ状の突起(けづめ)が後肢の付け根にあること、臀甲板が1枚あることで、ヘルマンリクガメ(Testudo hermanni)と区別できる。

成熟した個体では、甲板は暗褐色で、それぞれ中央に小さな黄色い斑紋がある。

茶褐色やオリーブ色、灰色、黒色、クリーム色、黄色など、カラーバリエーションに富んだドーム状の甲羅をもつ。さらにこの甲羅に黒色の斑紋が幾何学模様として入るもの、不規則に入るもの、まったく入らないものなど模様もさまざまである。

雌の甲長が雄の甲長を大きく上回り、雌雄差がある。

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.
  • 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

幼生の形質

幼体は、黄褐色の地に暗色の模様がある。

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

似ている種 (間違えやすい種)

ヘルマンリクガメ、フチゾリリクガメ(T.marginata)

参考文献

  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

生態

生息環境

低地から標高 2,700 m前後の山地まで、主に荒地のまばらな灌木林、藪、乾燥草地などに生息している。

参考文献

  • 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

食性

主に草類や木の葉・果実・花などを食べる。

参考文献

  • 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

産卵

一度に2~12卵を産む。しかし、1回の産卵数や産卵回数・卵サイズは亜種により大きく異なる。

参考文献

  • 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.
  • マーク・オシー, ティム・ハリデイ 2001 ギリシャリクガメ, マーク・オシー、ティム・ハリデイ(著) 太田英利(監修) 爬虫類と両生類の写真図鑑. 日本ヴォーグ社. 55.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

関連情報

飼育方法

成体は高温、低温、多湿、乾燥など、さまざまな環境にも幅広く対応できる。気温が低い冬場でも、保温器具がついていれば、ケージ内全体の温度を調節する必要はない。そういったところから、飼育経験の少ない初心者でも充分に飼育できる種である。さらには日本の気候に対応できる個体が多く、年間を通しての野外飼育も可能である。成体となれば、冬場は冬眠させることもできる。
ただし幼体は低温と乾燥に弱い。亜種レベルでアラブギリシャリクガメのように、低温に弱いものも存在するので注意する。
本種はより生息地に近い環境で飼育できるので、昔から国内の繁殖成功例を耳にすることが多い。
餌は葉野菜や野草を中心に与え、果物や人工飼料は与えすぎないように注意する。

参考文献

  • 山田和久 2008 ギリシャリクガメ, 山田和久(著) 爬虫・両生類ビジュアルガイド:リクガメ. 誠文堂新光社. 84₋85.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

その他

環境により、冬眠や夏眠する個体群もいる。

参考文献

  • 大谷勉 2018 ギリシャリクガメ, 大谷勉(著) 川添宣広(編) 世界のカメ類. 文一総合出版. 47₋48.

最終更新日:2020-04-30 ハリリセンボン

種・分類一覧