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ハシブトオオヨシキリ(Iduna aedon)の分類 ヨシキリ科(Acrocephalidae)
ハシブトオオヨシキリ(Iduna aedon)の概要 ヒメウタイムシクイ属(Iduna)

ハシブトオオヨシキリ(Iduna aedon)

【 学名 】
Iduna aedon (Pallas, 1776)

基本情報

大きさ・重さ

・全長:約 20 cm

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最終更新日:2020-10-09 キノボリトカゲ

分布

オビ川以南のロシア南部やモンゴル高原、中国北東部からオホーツク海沿岸で繁殖分布。

中国南西部・インドシナ・マレー半島で越冬。1927年5月の長野県、1997年2月の静岡県などで記録のある迷鳥。

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最終更新日:2020-10-09 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

スズメ目 ウグイス科

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最終更新日:2020-10-09 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雄成鳥】
体羽のみは常に春季(3~4月頃)に換羽しているらしく、ときには三列風切・雨覆・尾羽中の数枚をも不規則に換羽しているように見える。

頭上・背・肩は幾分か鏽色を帯びたオリーブ黄褐色。腰および上尾筒はこれと同様であるが、なお一層鏽褐色に富んでいる。

尾羽は背の色をやや暗色にした色で淡色の縁を有する。風切は暗オリーブ褐色で背と同色の外縁を有する。

雨覆は背と同色で、各羽の縁は少し淡い。眼先と瞼の小羽毛とは帯黄白色、耳羽は背の色より淡く、各羽には一層淡色の軸斑がある。

腮・喉・下胸は帯黄土白色。上胸と脇とは帯オリーブ淡黄土色。下雨覆・下腹・下尾筒はバフ色。

夏季に至れば背面は鏽色味をほとんど失い、また下面は白味勝ちとなる。

【雌成鳥】
雄成鳥と区別しにくい。

上嘴は暗角褐色。下嘴は淡褐色で先端と基部は黄色を帯びている。脚は灰色・鉛色または暗角褐色。虹彩は褐色。

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最終更新日:2020-10-09 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

成鳥に似るが、背面はやや暗色で赤褐色を帯び、各羽の先は多少淡い。下面は黄色味が少なく、バフ色を帯びた白色である。

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最終更新日:2020-10-09 キノボリトカゲ

卵の形質

卵の色は変化に富む。普通に見られるものの地色は汚バラ紅色・バラ灰色または鏽赤色、殻斑は淡褐色または淡鏽黄色で細斑点状をなし、上表斑は褐色または黒褐色で不規則な短条線をなしている。

しかし、条斑のないもの、バラ色で斑紋がないもの、表面がほとんど全部栗色を呈するもの、表面に紫灰色の大斑があるものなども発見されている。

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最終更新日:2020-10-09 キノボリトカゲ

生態

生息環境

渡りの際には原野にも見られるが、そのほかの季節には湿地の葦原や河畔・湖畔などの葦原および草むらの中などに棲む。

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食性

中国東北部で7~8月に採集された3胃には、バッタの類・鞘翅目昆虫・アリおよび昆虫の幼虫が入っていた。

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鳴き声

雄は繁殖期間中は昼から夜間まで啼く。「tschok tschok」と啼くという。

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特徴的な行動

春は朝鮮を5月下旬に通過するものが多く、繁殖地へは5月下旬から6月上旬の間に到着する。

秋は8月末より次第に南下をはじめ9月末にはすべて繁殖地を去る。

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その他生態

産卵期は6月下旬。巣はコップ形で下方がとがり、1本または数本の枝にヨシキリ属の巣のように禾本の葉を綴じ付けられている。

巣の材料は禾本の葉と茎で、内部にはその繊細なものおよびコケ類の萌柄が敷いてある。

1巣卵数は4~6個、抱卵は雌が主であり雄は付近で囀っているが、昼間に雌が求食のために巣より出ると、雄が交代して巣に入る。

しかし、育雛は両親共同して行うという。

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最終更新日:2020-10-09 キノボリトカゲ

種・分類一覧