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クロハラアジサシ(Chlidonias hybrida)の分類 カモメ科(Laridae)
クロハラアジサシ(Chlidonias hybrida)の概要 クロハラアジサシ属(Chlidonias)

クロハラアジサシ(Chlidonias hybrida)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Chlidonias hybrida (Pallas, 1811)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:23~32 mm
・翼長:215~228 mm
・跗蹠:20~23.5 mm
・尾長:73~96.5 mm
・体重:64~94 g
・卵:長径 34.3~40.8 mm × 短径 20~29.3 mm 平均長径 36.9 mm × 短径 27.4 mm

参考文献

  • 清棲幸保 1954 クロハラアジサシ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 787-788.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

分布

旧北区。エチオピア区、東洋区、オーストラリア区にかけて点々と繁殖地が散在するコスモポリタンで、比較的中央アジアから地中海海域に多い。

アフリカ大陸中部からインド、オーストラリア大陸中部からインド、オーストラリア大陸にかけて越冬する。

日本ではごくまれに旅鳥として各地に現れ、8~9月と5~6月に記録が多い。

参考文献

  • 中村登流 1995 クロハラアジサシ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 121.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

チドリ目 アジサシ科

参考文献

  • 吉井正 2005 クロハラアジサシ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 200.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雄雌夏羽】
額・頭上・後頭・後頸は黒色、眼先および眼の後方は眼の高さくらいまで黒色、腮・喉・頸側は白色、喉は灰色である。

前頸・胸は石盤灰色、背・肩羽・腰も石盤灰色、腹は黒色、上尾筒は灰色、下尾筒は白色である。

下雨覆は白色、初列風切は暗灰色で、最外側の風切の内弁には白色の斑がある。

次列風切、三列風切、雨覆羽は石盤灰色で、尾は灰色を呈している。

嘴色は暗紅色、虹彩は濃紅色、脚色は鮮紅色。

【雌雄冬羽】
額は白色、頭上・後頭・後頸は白色で、黒色の縦斑がある。

眼の上には白色の眉斑があり、眼先から後頸まで黒色の過眼線が走る。喉・胸・脇・腹は白色である。

参考文献

  • 清棲幸保 1954 クロハラアジサシ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 787-788.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

【雛】
孵化直後の雛は全身に長い幼綿羽が密生し、各綿羽の先端は毛の様に尖る。

額には黒色の横帯があり、眼先と眼の周囲(幅狭く)の前半部とは白色である。

体の上面は鮮やかな淡黄褐色で黒色の斑が密在し、頭側、頸、翕などの地色はオレンジの勝った淡黄褐色である。

両頭側には黒色斑が縦線をなして並び、後頸の中央には黒色の長い縦線が1条だけ走る。

翕および背の両側には所々で切断された黒色の縦線が2条あり、腰の中央付近まで走り、その末端は斑紋形をなす。

翼端は灰白色で、翼には黒色の不規則な斑がある。

腮は白色、喉は暗褐色、腹の中央は白色で、体側と下腹はオレンジの勝った淡黄褐色である。
【幼鳥】成鳥の冬羽に類似するが、後頭、後頸は黒褐色で、体の上面および尾には褐色の斑がある。

参考文献

  • 清棲幸保 1954 クロハラアジサシ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 787-788.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は黄土色または淡褐色の地に黒褐色、赤褐色、淡褐色などの斑紋や斑点と灰鼠色の斑点とが散在し、斑紋や斑点は鈍端に密在するのが常である。

参考文献

  • 清棲幸保 1954 クロハラアジサシ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 787-788.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

生態

生息環境

海岸から内陸までの湿地、湖沼、潟湖、干潟、河口、河川などの水域に現れる。

参考文献

  • 中村登流 1995 クロハラアジサシ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 121.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

食性

水田や湿地の水につかるところ、あるいは湖沼などの水面で採食する。

ほかのアジサシのようにダイビングすることは少なく、ホバリングしたり、階段状に下りたりして、水面からすくいとったり、つまみあげることが多い。

草地で採食することもあり、トンボやカゲロウの幼虫やゲンゴロウ、バッタカエルなどの昆虫のほか、小魚類、イモリなどを食物とする。

空中で昆虫を追い回してとることもある。

参考文献

  • 中村登流 1995 クロハラアジサシ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 121.
  • 清棲幸保 1954 クロハラアジサシ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 787-788.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

ライフサイクル

繁殖期は6~7月、一夫一妻で繁殖する。巣は水面の浮葉の上に、雌雄で草の葉でつくる。

1巣卵数は2~3個、両親で抱卵し、18~20日で孵化する。雛は早成性の半離巣性で、両親の給餌を受けて23日ぐらいで独立する。

参考文献

  • 中村登流 1995 クロハラアジサシ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 121.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

鳴き声

クリッ、クリッ、クリッと鋭い声で啼き、主として飛翔中に啼く。

参考文献

  • 清棲幸保 1954 クロハラアジサシ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅲ. 講談社. 787-788.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

特徴的な行動

非繁殖期は群れで現れる。繁殖地ではコロニーに集合する。

アジア南部では1000番になる大コロニーが知られているが、10~20番ぐらいがふつうである。

番の形成には、アジサシ類に独特の空中ディスプレイや地上ディスプレイをする。

参考文献

  • 中村登流 1995 クロハラアジサシ, 中村雅彦、中村登流(著) 原色日本野鳥生態図鑑:水鳥編. 保育社. 121.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

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