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イワヒバリ(Prunella collaris)の分類 イワヒバリ科(Prunellidae)
イワヒバリ(Prunella collaris)の概要 カヤクグリ属(Prunella)

イワヒバリ(Prunella collaris)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Prunella collaris (Scopoli, 1769)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:12.5~15 mm
・翼長:92~108 mm
・跗蹠:23~26 mm
・尾長:63~75 mm
・卵:長径 21.9~22.8 mm×短径 16.2~16.7 mm 重量 3.3~3.5 g

参考文献

  • 清棲幸保 1955 イワヒバリ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 325-327.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

分布

旧北区。イワヒバリの分布域はイワヒバリ科のなかで最も広く、ユーラシア大陸のほとんどすべての山脈の高山帯に生息する。

分布域が広く、山脈ごとに隔離分布しているため、科中で最多の9亜種が記載されている。

日本では日本アルプス、富士山など本州中部の主として標高 2.400 m以上の高山帯で繁殖し、冬は標高の低い山地に移動する。

北海道の大雪山系でも観察記録があるが(成田, 1979)、繁殖の確証は得られていない。

参考文献

  • 中村雅彦 1995 イワヒバリ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 232.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

別名・方言名

イワスズメ、ダケヒバリなどとも呼ばれる。

参考文献

  • 吉井正 2005 イワヒバリ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 57.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

スズメ目 イワヒバリ科

参考文献

  • 吉井正 2005 イワヒバリ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 57.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

頭から胸は褐灰色、喉に細かいうろこ模様がある。背と腹は黒褐色斑のある栗褐色。

翼と尾羽は栗褐色の縁のある黒褐色で、初列雨覆・大雨覆・中雨覆の先端は白色。

腹から下尾筒にかけて栗色のうろこ模様がある。足は黄褐色。

参考文献

  • 吉井正 2005 イワヒバリ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 57.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

孵化直後の雛は肉食の裸体のままで灰鼠色の長い初毛が眼の上、後頭、前膊、上膊、背、腿などの羽域に生えている。口中と口角縁とは鮮紅色である。

参考文献

  • 清棲幸保 1955 イワヒバリ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 325-327.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

生態

生息環境

高山帯の夏鳥として、ハイマツ帯からその上部の岩石地帯に生息する。高山帯をもたない標高の山でも、岩場があると繁殖することもある。

参考文献

  • 中村雅彦 1995 イワヒバリ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 232.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

食性

高山帯の砂礫地、お花畑、岩場あるいは残雪の上で、主に昆虫をついばむ(古厩, 1983)。

山小屋の周りやゴミ場で残飯をあさることもある。冬は主に草本の種子を食べる。

参考文献

  • 中村雅彦 1995 イワヒバリ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 232.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

ライフサイクル

繁殖期は6~9月。1歳齢の雄は年1回、2歳以上の雌は年2回の繁殖がふつう。

協同多夫多妻。4月下旬に繁殖地に渡来し、雄4羽、雌3羽程度の群れを形成し、侵入個体に対して群れなわばりを防衛する(Nakamura, 1992)。

5月下旬から雌の総排泄腔部は腹部から10㎜ほど突出し、円柱状の総排泄腔突起を形成する。

突起の紅唇部は真紅に肥大し、雌はこの赤色に肥大した突起を雄の眼前に提示することで求愛する(中村. 1992)。

雌の突起形成期間は約1カ月続き、この間、雌は群れの中のすべての雄に対して求愛するが、抱卵開始とともに突起は退縮し、求愛行動も見られなくなる(Nakamura, 1990b)。

参考文献

  • 中村雅彦 1995 イワヒバリ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 232.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

鳴き声

キョロ、キョロ、キョロと飛翔中に啼き、ときには岩頭にとまってチチ、チョ、チョ、チョ、チョ、チョ、チョと啼く。

囀鳴は美しく、チョリ、チョリ、チョリ、チョリ、キョロ、キリ、キョロ、キリ、キョロ、キョロ、キョロ、キリ、キョロ、キリと聴える。

参考文献

  • 清棲幸保 1955 イワヒバリ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 325-327.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

生殖行動

雄は特別な交尾前の行動をもたないが、直径 16 ㎜に達するこぶ状の総排泄腔突起を形成し、群れの中の求愛するすべての雌と多回交尾を行う。

雄の突起の中には輸精管がとぐろを巻いてぎっしり詰まっており、輸精管の中には精子が貯精されている。

突起の形や大きさは8月初旬まで維持され、交尾の必要がなくなるにしたがい、徐々に小さくなる。

参考文献

  • 中村雅彦 1995 イワヒバリ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 232.

最終更新日:2020-11-25 キノボリトカゲ

種・分類一覧