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- ハシブトガラ(Poecile palustris)について

ハシブトガラ(Poecile palustris)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Poecile palustris (Linnaeus, 1758)
基本情報
- 分布
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旧北区。ユーラシア大陸の中緯度地方で、大陸の真ん中をさけ、西と東に分かれて分布する。日本では北海道だけに留鳥である。
参考文献
- 中村登流 1995 ハシブトガラ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 127.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ
- 分類学的位置付け
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スズメ目 シジュウカラ科
参考文献
- 吉井正 2005 ハシブトガラ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 389.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ
形態
- 成鳥の形質
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全長 12 ㎝。額から頭上が黒く、背・翼・尾は灰褐色。頬から下面は白色。
参考文献
- 吉井正 2005 ハシブトガラ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 389.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ
- 似ている種 (間違えやすい種)
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コガラ
参考文献
- 吉井正 2005 ハシブトガラ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 389.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ
生態
- 生息環境
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低地や低山帯の樹林にすみ、落葉広葉樹林や針広混交林でよく見られ、とくに湿地の林や川辺の林など藪の多いところを好む。
参考文献
- 中村登流 1995 ハシブトガラ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 127.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ
- 食性
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樹木の中・下層部や藪の枝を伝わりながら採食する。
ミズナラの芽の鱗片をはいで虫を探したり、鱗翅類の幼虫を片足の指で押さえ、くちばしで引きちぎったりするが、コガラのように枯れ枝などをほじくることはしない。
主として昆虫やクモ類を食べるが、植物質としてブナなどの種子やナナカマドの小果実、また湿地や水辺の草の種子も食べる。
夏の終わりから秋にかけて食物を貯蔵する習性があり、ミゾソバなどの草の種子を大量にミズナラなどの樹木に運び、樹皮の割れ目に貯える(Hafton, 1956)。
参考文献
- 中村登流 1995 ハシブトガラ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 127.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ
- ライフサイクル
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繁殖期は4~6月ごろ、一夫一妻で繁殖する。巣は洞穴借用型で、樹木の幹や大枝の自然洞、キツツキの古巣などの樹洞の中につくり、巣箱を利用することもある。
蘚類を詰め物にし、産座には羽毛や獣毛を使う。巣づくりは雌だけが行う。
1巣卵数は7~8個、抱卵は雌のみが行い、雛は13日ぐらいで孵化する。雛は両親に養われて、16~17日ぐらいで巣立つ。
参考文献
- 中村登流 1995 ハシブトガラ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 127.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ
- 鳴き声
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高い声で繰り返す単調な囀り。
参考文献
- 吉井正 2005 ハシブトガラ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 389.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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繁殖期には強いなわばりをもって分散する。
雄どうしの対立行動は、独特の発生をしながらの枝とりや、平行して行う波状の飛翔、実際的な戦いなどである。
参考文献
- 中村登流 1995 ハシブトガラ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 127.
最終更新日:2020-06-01 キノボリトカゲ