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ハシボソガラス(Corvus corone)の分類 カラス科(Corvidae)
ハシボソガラス(Corvus corone)の概要 カラス属(Corvus)

ハシボソガラス(Corvus corone)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Corvus corone Linnaeus, 1758

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:45~63 mm
・嘴高:17~23 mm
・翼長:321~374 mm
・跗蹠:50~68 mm
・尾長:175~221 mm
・体重:雄 175~221 mm 雌 280~400 mm

参考文献

最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

分布

旧北区。環極地方を除くユーラシア大陸のほぼ全域に分布する。

日本では北海道、本州、四国、九州、およびの周辺の島々に留鳥として分布する。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

カラス科

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形態

成鳥の形質

【雄雌】
全身黒色で、額・頭上・後頭・頭には紫緑色の金属光沢があり、腮は緑色の金属が強く、喉・胸・腹・下尾筒には藍紫色の金属光沢がある。

背・肩羽は紫色の金属光沢が強く、腰・上尾筒には赤紫色の金属光沢がある。

初列風切および小翼羽の上面には紫色の金属光沢があり、下面は無光沢の黒色である。

次列風切の外弁は赤紫色の金属光沢を帯び、内弁は緑色の金属光沢を帯びている。

三列風切には紫色の金属光沢があり、大雨覆の外弁は赤紫色の金属光沢を帯び、内弁は緑色の金属光沢が強い。

中・小雨覆は赤紫色の金属光沢があり、尾には緑色または藍色の金属光沢がある。

嘴色は黒色、虹彩は黒褐色、脚色は黒色。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

孵化直後の雛は暗肉色のままで、眼の上、後頭、背、腿、上膊、前膊などの羽域に暗灰色の初毛が生えている。

口内は鮮紅色、虹彩は灰色、口角縁は紅味のある角色である。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

卵の形質

青緑の地に灰色、緑褐色、暗褐色などの斑点と縦斑とが一面に散在し、これらの斑は濃色のものと淡色のものがあっていろいろである。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

生態

生息環境

低地や低山帯の集落、農耕地、河川敷、市街地、雑木林などにすむ。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

食性

地上で採食することが多く、昆虫や地虫をついばんだり、くちばしでほじりだす。

ゴミ捨て場に集まり、人の残飯を食べたり、動物の死骸を食べる。果実や鳥の卵・雛も食べる。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

鳴き声

ハシブトガラスより濁った声でギャロー、ギャロー、ギャロー、またはグワー、グワー、グワーと3声か4声啼き、やや間をおいて更に啼くのが常である。

高い樹上や屋根、電柱などの上で啼くことが多い。

誇示するときは翼を下げ、尾を広げ頭を上げ下げしつつ啼く。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

特徴的な行動

繁殖期は3~6月、一夫一妻で繁殖する。

巣は樹上の幹近くの枝の上に、雌雄共同で、枝を集めて椀形につくり、内装には羽毛や獣毛を使う。

1巣卵数は3~5個、雌が抱卵し、雄は餌を選ぶ。

雛は19~20日で孵化し、両親に養われて30~35日ぐらいで巣立つ。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

その他生態

繁殖期にはなわばり分散をする。

なわばりは二重構造で、直径 500~800 mぐらいの家族なわばりと、その内部の直径 80~100 mぐらいの番なわばりがある(羽田・飯田, 1966)。

家族なわばりは前年の子とともに防衛され、採食地域である。

巣は番なわばりの中につくり、子は入れない。番以外は群れ生活で、番は冬でもなわばりをもつ(吉田, 私信)。

マツ林などに群れの塒集合をするが、冬の塒集合は3000~10000羽に達する。

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最終更新日:2020-07-06 キノボリトカゲ

種・分類一覧