- 解説一覧
- キタタキ(Dryocopus javensis)について
キタタキ(Dryocopus javensis)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Dryocopus javensis (Horsfield, 1821)
基本情報
- 分布
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インド西部、中国西部、インドシナ、マレー半島、アンダマン諸島、スマトラ島、ボルネオ島、ジャワ島、フィリピン、朝鮮半島などに14亜種が留鳥として分布。
参考文献
最終更新日:2020-05-26 キノボリトカゲ
- 生息状況
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日本ではかつて長崎県対馬に生息していたが、輸出用標本として盛んに乱獲して数が減じたうえ、その後天然記念物指定外の森林をも次々に伐採したため生息地を失って次第に生息数を減じ、1920年10月9日に雌雄各1羽の採集記録のあと記録がないため日本では絶滅したとされる。
同じ亜種 D. j. richardsi が済州島や朝鮮半島に残っているとされているが、ごく少数で絶滅が懸念されている。
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形態
- 成鳥の形質
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【雄】
額・頭上・後頭は鮮紅色で、各羽の基部は灰黒色で、先端は鮮紅色、その中央は白色である。
頭上、後頭の羽は延びて羽冠をなしている。後頭の両側の各羽は黒色で、先端に白色縁が少しある。
眼先・眼の周囲・耳羽・腮・喉などは黒色で、喉の各羽には白色の縁がある。
下嘴の基から鮮紅色の長さ 23 ㎜くらいの頬線が後方に走っている。
翕・後頭・頸側・上背・肩羽・上胸は黒色で頸側と、上胸の各羽には白色の縁がある。
下背・腰・下胸・上腹・脇は白色、上尾筒は白色で、黒色の斑があり、先端の部分の羽は全部黒色である。
下腹は黒色で、各羽には白色の縁があり、下尾筒は黒色である。下雨覆・腋羽は白色。
翼は黒色で、初列風切の各羽の先端は白色、内弁の基部にも白色の斑がある。
尾は黒色、嘴毛は黒色。嘴色は暗灰色、下嘴の基部および先端は淡色。
虹彩は淡黄色。脚色は灰黒色。脛羽は黒色で、各羽には白色の縁がある。
【雌】
雄にある額・頭上・後頭の鮮紅色および頬の鮮紅色の頬線を欠き、頭部は全体が黒色である。ほかは雄と同様である。
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生態
- 生息環境
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絶滅した対馬では山地の渓谷にある、松、杉、楢、胡桃、樟などの針葉樹および常緑濶葉樹が薄暗く繁茂した大密林に生息していた。韓国では、朝鮮松、赤松、ナラガシワからなる巨木の大密林に生息する。
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- 鳴き声
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森林中ではやや緩やかにキャァ、キャァ、キャァ、キャァと2声くらいづつに区切って鳴き、飛翔中にはキャァ、キャァ、キャァ、キャァと続けて鳴くのが常で、その声はよく 1 kmくらい離れたところでも聞こえるという。
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最終更新日:2020-05-26 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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大密林中にある領域を占有して雌雄で生活し、昼間は薄暗い葉陰や樹洞に潜み早暁と黄昏時に盛んに活動し、曇天や小雨のときには昼間でも活動する。
巨木の幹に体を垂直にして止まり、幹の周囲をくるくると螺旋形に旋回してよじ登りつつ餌を探し求める。
嘴端で幹を烈しく叩いて孔を穿ち、中にいる虫を長い舌で捉えて食物とする。
樹木から樹木へと次々に定まった通路で移動しつつ、餌を捜し求めて林間を渡り歩く。
烈しい声で鳴くため遠くでも生息を確認できるが、人が近くとたちまち声を潜めてじっと静止するので、姿を観察するのは難しい。
ときには地上に降りて採餌することもある。樹幹を嘴端で烈しく叩いてカラ、カラ、カラ、カラという音を立てる。
飛翔時には翼を数回羽搏いては体側にぴったりとつけて、波形を描いて飛翔する。
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最終更新日:2020-05-26 キノボリトカゲ