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メジロ(Zosterops japonicus)の分類 メジロ科(Zosteropidae)
メジロ(Zosterops japonicus)の概要 メジロ属(Zosterops)

メジロ(Zosterops japonicus)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Zosterops japonicus Temminck & Schlegel, 1845

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:10~13 mm
・翼長:55~62 mm 
・跗蹠:17~18.5 mm
・尾長:33~43 mm
・体重:9~11 g

参考文献

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

分布

エチオピア区、東洋区、旧北区、オーストラリア区、アフリカ大陸、アジア、オーストラリア大陸および南太平洋諸島といった旧世界に広く分布する。

北限は、アジア大陸では旧ソ連のウスリー、日本では北海道。南限は、アフリカ大陸は喜望峰、オーストラリア区では、ニュージーランドの南にあるキャンベル島におよぶ。

日本では、沖縄から北海道まで全国的に広く分布する。

参考文献

  • 中村雅彦 1995 メジロ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. p. 68.

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

亜種・品種

亜種メジロ Z. j. japonicus(北海道は別亜種 Z. j. yesoensis 説もある)のほか、伊豆諸島のシチトウメジロ Z. j. stejnegeri 、小笠原諸島・硫黄列島のイオウジマメジロ Z. j. alani 大東諸島のダイトウメジロ Z. j. daitoensis、屋久島・種子島・沖縄諸島のシマメジロ Z. j. insularis、奄美諸島・琉球諸島のリュウキュウメジロ Z. j. loochooensis、の6亜種がいる。

フィリピン産のフィリピンメジロ Z. meyeni を亜種とすることがある。

参考文献

  • 2005 三省堂世界鳥名事典 - 書籍全体, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. .

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

分類学的位置付け

スズメ目 メジロ科

参考文献

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人間との関係

メジロは鳴き声が美しく、かつては飼育した鳥の鳴き合わせ会が開かれていた。この場合は、さえずりの高温部を採点の標準にしていたという。

参考文献

  • 磯部清一 2006 メジロ, 日高敏隆(監修) 樋口広芳、森岡弘之、山岸哲(編) 日本動物大百科 4:鳥類Ⅱ. 平凡社. p. 136.

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

形態

成鳥の形質

特徴的なのは名前の由来でもある白いアイリングである。この輪は目先で一部切れ、下部は嘴基部から続く黒線にふちどられている。

頭部と体の上面はオリーブ色で、喉は鮮やかな黄色を呈する。目先の上にも黄色い斑があるが、この斑が顕著なのは亜種ダイトウメジロだけで、ほとんどの亜種では小さく、目立たない。

腹は灰白色で、脇腹は褐色味を帯びるが、亜種リュウキュウメジロとダイトウメジロは褐色味が少なく、白っぽい。雌雄ほぼ同色。

参考文献

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

幼鳥の形質

孵化直後の雛は肉色の裸体の儘で初毛を欠いている。

参考文献

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卵の形質

長径:15.6~18 mm×短径 11.7~13.5 mm 
平均長径:17 mm×短径 12.9 mm 
重量:1.4~1.7 g

卵は白色または淡青色で斑紋を欠く。

参考文献

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生態

生息環境

平地から山地までにいろいろな林に生息するが、よく茂った常用広葉樹林を最もよく好む。本州中部以北で繁殖するものは、秋・冬は暖地に移動し、市街地の公園や庭にも姿を見せる。

夏季本州中部の北アルプス地方では標高 1000 m以下の落葉濶葉樹林や雑木林、灌木叢林などに生息し、夏季富士山麓では標高 1200 m以下の落葉濶葉樹林や雑木林、カラマツ林、灌木叢林などに生息するが、概して標高 700 mから 800 mくらいの林に多い。山地・低地の林をはじめ、都市の緑地公園などさまざまな環境に生息する。人家の庭などに営巣する例も多い。

参考文献

  • 中村雅彦 1995 メジロ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. p. 68.

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

天敵

ヘビ、カラス、ネコなど。

参考文献

  • 2005 三省堂世界鳥名事典 - 書籍全体, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. .

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

生殖行動

一夫一妻で繁殖を行なう。ダイトウメジロでは、巣立った年の秋までの幼鳥期につがい形成が行われ、死別するまでつがい相手を変えないことが分かっている。ただし、死別するとその繁殖期中に新たなつがいを形成する。繁殖期は本州でおおむね4月からであるが、生息地域によって異なる。

参考文献

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特徴的な行動

両親で協力し、二叉の枝先にカップ状のつり巣を造る。主な巣材は草木の枯れ葉や繊維、ヤシ類の繊維、ススキの穂、シダ類やササの葉脈を使用した例もある。枝への接着にはクモの糸や昆虫のマユをほぐしたものが用いられる。カモフラージュのために、巣の際外部にはコケ類や葉脈だけの葉、樹皮、シカの毛、緑色の昆虫のマユなどが貼りつけられる。

参考文献

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

その他生態

ねぐらでは目白押しというのとおり、1本の枝上で体をくっつけあって寝る習性がある。

参考文献

最終更新日:2021-03-31 ハリリセンボン

種・分類一覧