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コホオアカ(Emberiza pusilla)の分類 ホオジロ科(Emberizidae)
コホオアカ(Emberiza pusilla)の概要 ホオジロ属(Emberiza)

コホオアカ(Emberiza pusilla)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Emberiza pusilla Pallas, 1776

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:9~10 mm
・翼長:雄 66~76 mm 雌 65~72 mm
・跗蹠:16~18 mm
・尾長:53~68 mm
・卵:長径 16.4~20.2 mm×短径 13.2~15 mm 平均長径 18.6 mm×短径 14.2 mm

参考文献

最終更新日:2020-08-24 キノボリトカゲ

分布

旧北区分布型。ユーラシア大陸の高緯度地方で繁殖し、冬は中国、東南アジアに渡ってすごす。

日本は渡りのルートから離れていて、めったに現れないまれな旅鳥か冬鳥だが、各地でときどき記録される。

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分類学的位置付け

ホオジロ科

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最終更新日:2020-08-24 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雌雄】
額から後頭までの中央には赤滑色の頭央線が走り、秋季の各羽縁は灰褐色である。

両頭側には黒色の線が走り、秋季の各羽縁は褐色である。眼の上には褐色の眉斑がある。

耳羽は赤褐色で、耳羽の周囲は黒色で全体として馬蹄形をなしている。

腮・喉・頬はクリーム白色で、下嘴の基から後方に黒色の斑点からなる顎線が走っている。

喉は全体に赤褐色を帯びているのが常である。背・肩羽は赤褐色で、各羽には黒色の軸斑と灰褐色の羽縁があり、秋季は全体にやや赤錆色を帯びている。

胸・腹・脇・下尾筒は白色で、胸には黒色の鏃形斑からなる帯があり、全体に淡赤錆色を帯びている。

脇はクリーム色を帯び、各羽には黒色の細長い縦斑が多数ある。下尾筒はクリーム色を帯びている。

腰・上尾筒は灰褐色で、各羽には暗褐色の軸斑がある。

初列風切・次列風切・初列雨覆・小翼羽は暗褐色で、各羽には淡褐色の細い縁があり、三列風切は黒褐色で、各羽には赤褐色の幅の広い縁がある。

大・中雨覆は黒褐色で、各羽縁には褐白色の斑がある。小雨覆は灰褐色、腋羽は白色である。

尾は暗褐色で、各羽には灰褐色の細い縁がある。最外側の尾羽の内弁には楔形の細長い白色の斑があり、次の尾羽には同形の極く小形のものがある。

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最終更新日:2020-08-24 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

孵化直後の雛は未知であるが、孵化後4~5日くらいの雛は暗褐色の長い初毛が、後頭、上膊、脛、腹などの羽域に生えている。

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最終更新日:2020-08-24 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は灰緑色、淡紅灰色、褐灰色などの地に暗褐色または赤褐色の斑紋や斑点と菫灰色の斑紋や斑点とが散在する。

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生態

生息環境

夏季繁殖地では広大なツンドラの樺、柳の灌木疎林、沼沢地の灌木林に生息し、特に灌木が散在し、湿地がところどころにある森林に好んで生息する。

冬季は岳陵に多く、ときには平地の灌木林にも生息する。

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最終更新日:2020-08-24 キノボリトカゲ

食性

水田、干拓地、造成地などの荒れ地状の草原に現れ、ほとんど地上で採食し、藪に隠れていて、エノコログサなどのイネ科の種子を拾いに出てくる。

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最終更新日:2020-08-24 キノボリトカゲ

鳴き声

チョチョッ、チョチョッと地啼きし、繁殖期(5月頃)には樹上、灌木などにとまって優美な声でチュチュ、チィチィチィチクチ―、チュチュ、チィチィ、チィチクチ―と囀る。

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最終更新日:2020-08-24 キノボリトカゲ

特徴的な行動

早いものは8月に現れるが、記録は10月から翌年の5月に多い。繁殖地は低木の多いツンドラで、繁殖期は6~7月。

巣は地上、または灌木の中につくる。1巣卵数は4~6個、抱卵、育雛ともに雌雄で行う。なわばりなど詳しいことはわかっていない。

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種・分類一覧