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オオモズ(Lanius excubitor)の分類 モズ科(Laniidae)
オオモズ(Lanius excubitor)の概要 モズ属(Lanius)

オオモズ(Lanius excubitor)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Lanius excubitor Linnaeus, 1758

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:17~21 mm
・翼長:108~114 mm
・跗蹠:24~27 mm
・尾長:102~115 mm
・卵:長径 23~30.5 mm × 短径 18~20.5 mm 平均長径 26.3 mm × 短径 19.3 mm

参考文献

  • 清棲幸保 1955 オオモズ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 190-192.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

分布

全北区。北アメリカ全域、ヨーロッパ、北アフリカ、アラビア、中東、中央アジア、シベリア、サハリンなど広い範囲に分布する。

冬鳥として北海道でよく見られ、本州では山形、新潟、静岡、兵庫、島根などの各県で記録がある。

北海道では全道的に記録があり、その期間は6月と9月を除く10か月に及ぶ(小川, 1977b)。

参考文献

  • 中村登流 1995 オオモズ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 52.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

学名の解説

種小名はラテン語で見張りの意味。

参考文献

  • 吉井正 2005 オオモズ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 99-100.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

亜種・品種

シベリアオオモズ

参考文献

  • 吉井正 2005 オオモズ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 99-100.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

別名・方言名

モズタカ

参考文献

  • 吉井正 2005 オオモズ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 99-100.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

スズメ目 モズ科

参考文献

  • 吉井正 2005 オオモズ, 吉井正(監修) 三省堂編修所 (編) 三省堂世界鳥名事典. 三省堂. 99-100.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

【雄】
額・頭上・後頭・後頸は純灰色で、額の前端の部分は白色を帯びている。

眼先から耳羽まで黒色の過眼線があり、過眼線の上方には白色の眉斑が走っている。

腮・喉・耳羽の一部・頬は白色。背・肩羽は純灰色で、肩羽の外側のものは白色を帯びている。

腰は灰色、胸・腹・脇・上尾筒・下尾筒は白色で、上尾筒はやや灰色を帯びている。

下雨覆・腋羽は白色。風切羽は黒色、初列風切の各羽の基半部は白色であるが、第1羽だけは短く、全体黒色である。

次列風切では各羽の基部と羽端とは白色である。大・中雨覆、初列雨覆、小翼羽などは黒色。

小雨覆は灰色で、各羽の基部は黒色である。尾は中央の1対は黒色で、先端だけ白く、外側の尾羽は白色で、羽軸に沿った中央の部分だけが黒色である。

この黒色の部分は内側の尾羽ほど大きい。嘴色は黒色、虹彩は暗褐色、脚色は黒色、脛羽は白色。

【雌】
額・頭上・後頭は灰褐色、頭の過眼線は褐色である。腹は白色で、細い横縞が多数ある。ほかは雄と同様である。

参考文献

  • 清棲幸保 1955 オオモズ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 190-192.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

【幼鳥】
額より上尾筒までの背面はすべて汚バフ灰色で不鮮明なやや暗色の虫蠧斑がある。

尾と翼は成鳥よりも褐色を帯び、風切基部の白色部は少なく、風切先端の白斑は灰色を帯びている。

黒色の過眼線はこれを欠き、眼先はバフ灰色、眼の後方は暗褐色を呈する。

下面は汚白色で胸と脇は灰色を帯び、胸・脇・腹には明らかな多数の波状横縞を有する。

この羽衣のものは嘴色は成鳥のものより淡く、嘴端の鉤曲も少ない。また脚も暗褐色、黒褐色である。

【第1回冬羽】
幼鳥は8月から12月の間に体羽・中雨覆・小雨覆・三列風切を換羽する。ときとして内側の大雨覆を換羽することもある。

しかしこの換羽はしばしば不完全なことがある。新たに生じた羽毛は幼羽と成鳥冬羽との中間の色を有する。

すなわち、下面の波状横縞はかなり明らかで、特に雌においては顕著である。

【第1回夏羽】
幼鳥は翌年の春季に成鳥と同様の部分を換羽して第1回夏羽となる。

新羽は一層成鳥に似てくるが、風切と尾羽は成鳥の同季節のものと比べて著しく摩耗しかつ色褪せている。

参考文献

  • 山階芳麿 1980 オオモズ, 山階芳麿(著) 日本の鳥類と其生態Ⅰ. 出版科学総合研究所. 426-429.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

卵の形質

卵は灰白色またはクリーム色の地に、オリーヴ色の濃淡のある斑点と灰紫色の斑点とが散在し、斑点は鈍端のほうに密在するのが常である。

参考文献

  • 清棲幸保 1955 オオモズ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 190-192.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

生態

生息環境

平地、丘陵地にある林緑の草原、樹木の散在する草原、農耕地、灌木林などに生息し、広々として平原に多い。

参考文献

  • 清棲幸保 1955 オオモズ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 190-192.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

食性

モズよりも一回り大きいので、ネズミなどの小哺乳類や、ヒバリやツグミなど鳥類の大型の餌を捕食する割合が多い。

ほかにもセンチコガネ、ジバチ、コガネグモなどの昆虫を食すこともある。

猛禽類のように空中で停空飛翔をして獲物を狙うことがある。

参考文献

  • 中村登流 1995 オオモズ, 中村登流、中村雅彦(著) 原色日本野鳥生態図鑑:陸鳥編. 保育社. 52.
  • 清棲幸保 1955 オオモズ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 190-192.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

鳴き声

キョウ、キョウと啼き、またキチ、キチ、キチと啼くこともある。

樹頂などにじっととまり早口でぐぜりを行い、また他鳥の声を真似ることもある。

参考文献

  • 清棲幸保 1955 オオモズ, 清棲幸保(著) 日本鳥類大図鑑Ⅰ. 講談社. 190-192.

最終更新日:2020-05-27 キノボリトカゲ

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