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メンフクロウ(Tyto alba)の分類 メンフクロウ科(Tytonidae)
メンフクロウ(Tyto alba)の概要 メンフクロウ属(Tyto)

メンフクロウ(Tyto alba)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Tyto alba (Scopoli, 1769)

基本情報

大きさ・重さ

・成鳥全長:33~39 ㎝
・成鳥翼開長:80~95 ㎝

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

分布

ヨーロッパ・アフリカ・南北アメリカとインドからオーストラリアの熱帯に分布。

多くは島嶼固有。留鳥性であるが、食料条件が悪い場合に移動することがある。

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生息状況

フクロウ類では世界中最も広範囲に生息する1種。

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亜種・品種

西ヨーロッパ・アフリカ北部の亜種 T. a. alba は湿地・草地や開けた林および農耕地・市街地などで、主に齧歯類を捕食して生活。(吉井, 2005)

T. a. alba:イギリス、フランス、南ヨーロッパ、カナリア諸島のテネリフェおよびグラン・カナリア島に分布。腹側はまっ白で背側は薄い金色や灰色のものが多い。
T. a. guttata:ヨーロッパ中部および東部に分布。胸が濃い黄褐色。
(Perrins, 1996, 180)

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分類学的位置付け

フクロウ目 メンフクロウ科

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形態

成鳥の形質

白色から褐色の顔は、額も含めて全体がハート形に縁どられ、これが仮面をつけているかのように見えることにより和名の由来となる。

羽角はない。上面は中央アメリカの亜種(黒褐色・黒色)を除いて灰色・淡黄色・褐色に白や黒色の斑点があり、ほかの種より明るい。

下面も白から褐色に暗色の斑点がある。

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地理的変異

熱帯の亜種は小さく温帯では大きい。

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生態

生息環境

主に開けた、あるいはいくぶん開けた低地(農地を含む)、あちこちで納屋や離れ屋、廃屋などに巣をつくるが、地方によっては木のうろのほうを好む。

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食性

ハタネズミやカエル、昆虫類を捕食する。

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ライフサイクル

納屋・境界の尖塔、木の洞や岩場のくぼみなどに営巣。普通、4~7卵(平均40×32㎜)を48時間ごとに1個ずつ産む。

雌が抱卵し、約33日で孵化。雌雄で育雛し2カ月あまりで飛翔できる。

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鳴き声

メスを呼ぶために(稀にオスを呼んでいるときもある)長々とゴロゴロ喉を鳴らしたり、金切り声を出したりする。

警戒声はしばしば飛んでいる最中に金切り声やかすれ声、不気味な"キーキー"音などで発される。

さえずりやナワバリ形成声は2秒の間、間延びした感じでうがいするように"shrrreeee"と鳴き、よくこれを繰り返す。

若鳥の初期の鳴き声は間延びし、ゼーゼーといびきをかいているように鳴く。

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産卵

木のウロに営巣し、巣を作っている最中だったり、巣が壊れたりしたときは、農家の広々としたスペースを巣箱として活用する。

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特徴的な行動

夜行性および薄明薄暮性で、夕暮れ時にしばしば狩りの様子が目撃される。

飛び方は揺れるように優雅だが、狩りのときは著しく羽ばたきが速くなる。

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関連情報

その他

メンフクロウなど一部のフクロウは、左右の耳の穴の大きさも位置も異なる。

この特異な非対称な耳で音源の垂直方向での、つまり飛んでいるときにまっすぐ前方から聞こえる音の位置を特定できる。

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種・分類一覧