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- キョクアジサシ(Sterna paradisaea)について

キョクアジサシ(Sterna paradisaea)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Sterna paradisaea Pontoppidan, 1763
基本情報
- 分布
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シベリア、北アメリカ、グリーンランド、ヨーロッパの北極圏で繫殖。
7月に分散がはじまり、大陸の西岸に沿って南下して、冬は南極大陸付近で過ごす。
越冬地で換羽し、5月下旬に繫殖地に戻る。日本にはまれな旅鳥として渡来し、茨城、千葉、神奈川県で記録されている。
鳥類の中で最も長距離の渡りをする。
参考文献
最終更新日:2020-05-22 キノボリトカゲ
形態
生態
- 生息環境
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コロニーで繁殖を行う(特に北方地域では数も多く、生息密度が高い)。
単独では海岸付近・島の港に出現。局所的にはシベリアの針葉樹林や不毛地帯の山、ツンドラ地域の水辺にも生息する。
参考文献
最終更新日:2020-05-22 キノボリトカゲ
- 鳴き声
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アジサシの鳴き声を想起させる。甲高く透き通った声で"ピーピーピー"、"ピュピュピュ"と鳴く。
" pree-eh "とも鳴き、喧嘩のようなこともする。活発に" kt-kt-kt-krrr-kt-... "と鳴き、" krri-errrr "というように2音節でも鳴く。
参考文献
最終更新日:2020-05-22 キノボリトカゲ
- 特徴的な行動
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北極圏のツンドラで繁殖し、片道 12800 ㎞も離れた南極大陸へ渡る。
実際には季節風を利用して漂うので、全体として1年に 35000 ㎞にもなるだろうといわれる。
北極圏の夏に繫殖し、大急ぎで温帯域を通過し、こんどは南極圏の夏に南極大陸をほとんど一周して採食する。
参考文献
最終更新日:2020-05-22 キノボリトカゲ
- その他生態
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アジサシと似るが、アジサシより小回りの効いた優雅な飛行を可能とする。
摂餌のため海面に飛び込む際、しばしば「ステップホバー」と呼ばれる飛び方をする。
これは最終的に海面に飛び込んで獲物を捕らえるまで何回か短い距離を分けて降下し、都度ホバリングするというものである。
参考文献
最終更新日:2020-05-22 キノボリトカゲ