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アビ(Gavia stellata)の分類 アビ科(Gaviidae)
アビ(Gavia stellata)の概要 アビ属(Gavia)

アビ(Gavia stellata)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Gavia stellata (Pontoppidan, 1763)

基本情報

大きさ・重さ

・嘴峰:50~56 mm
・翼長:250~295 mm  
・跗蹠:65~76 mm
・尾長:50~53 mm 
・体重:1312ℊ
・卵:長径 66~81.3 mm×短径 41~48.8 mm 平均長径 73.5 mm×短径 46.4 mm

参考文献

最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

分布

全北区。北半球北部のタイガからツンドラ地帯、カナダ北部に分布し、内湾や湖沼の岸で繁殖する。

冬はやや南下し、冷温帯の沿岸で越冬する。北海道では旅鳥、本州以南では冬鳥。

主として本州、四国、九州、佐渡島、対馬の海上で見られる。

沿岸部の海上にすみ、内陸にはほとんど入らない。海の荒れた日には湾内や河口に現れる。

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

分類学的位置付け

アビ目 アビ科

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

人間との関係

広島県の県鳥で、アビ渡来群遊海面は1931年に天然記念物に指定。

広島県の瀬戸内海で行われる鳥持網代という漁法は、アビやオオハムがイカナゴの大群を群れで海面近くへ追い上げて捕食する習性を利用して、イカナゴを網で、またそれを追うタイやスズキを釣るもので、アビ漁ともいう。

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

形態

成鳥の形質

アビ科の中では最小。雌雄同色。

額、頭上は暗灰鼠色で、各羽には石盤黒色の軸斑があり、頭側、眼先、耳羽、頬、腮、喉は灰鼠色である。

後頭、後頸は緑黒色で、白色の縦線が多数列をなして走っている。各羽は緑黒色で羽縁は白色を呈している。

頸側、上頸は灰鼠色で前頸には細長い三角形の栗色の斑紋がある。

背は黒褐色で、緑色の金属光沢があり、各羽の中央は暗色で、羽縁は灰褐色である。

肩羽、翕、腰、上尾筒は黒褐色で各羽の先端には白色の円形の小斑点がある。

胸、腹は絹様光沢のある白色で、上胸側には黒色の縦線が多数列をなして走っている。脇は暗石盤色で、白色の斑がある。

下尾筒は灰褐色で、各羽には白色の縁があり、肛門の両側の羽には褐色の斑がある。

風切羽は黒褐色で、初列風切の内弁の基部は淡色である。

大、中、小雨覆は黒褐色で、各羽の先端には白色の円形の小斑があり、初列雨覆、小翼羽は黒褐色、下雨覆は白色、腋羽は白色で暗褐色の細長い軸斑がある。

尾は黒褐色である。嘴色は黒色の角色、虹彩は栗色、脚色は跗蹠の外側は緑黒色、跗蹠の内側および内趾は黄色または赤白色、趾膜は白色を帯びた肉色。

【冬羽】
頭上、後頭は灰鼠色、耳羽、頬、腮、喉、前頸は白色である。

後頭は黒色を帯びた灰鼠色で、白色の縦線が数条列をなして走っている。

体の上面は黒褐色で、緑色の金属光沢が少しあり、各羽の先端の両側には白色の円形の小斑が1箇ずつある。

体の下面は白色、脇は暗褐色で、各羽には白色の縁がある。

下尾筒は夏羽と同様である。尾の先端には白色の縁がある。

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

幼鳥の形質

【雛】
孵化直後の雛は全身に暗鼠褐色の綿羽が密生し、胸と腹とは淡色で灰白色を呈する。

【幼鳥】
成鳥の冬羽に類似するが、体の上面の各羽には白色の円形の小斑代わりに、先端の両側に白色の縁がある。

後頭は灰色で、白色の縦線は不明瞭である。

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卵の形質

卵はチョコレート褐色またはオリーヴ褐色の地に、黒褐色の斑点が散在する。

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

生態

生息環境

本州には冬鳥として渡来し、外洋や海湾(例えば千葉県安房郡西岬20/Ⅲ 清棲採集)に棲息する。

冬季広島県豊田郡豊浜村(1931: 天然記念物指定)沿海の瀬戸内海にはアビ及びシロエリオオハムが群棲し、古来から伝わる漁法(鳥持網代)に偉大な協力をなしている。

北千島(幌筵島 : 末別飛沼 VI 1934 下村兼史氏調査)では蕃殖するものが多く、沼地に営巣する。

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

食性

動物質を摂り主として魚類(イカナゴ、スズキ、ニシン、ヒラメ、タラ)などを好んで食物とし、そのほか甲殻類の十脚目(例えば蟹)、軟体動物の腹足類なども好んで食物とする。

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

ライフサイクル

水に潜って主に魚類を捕らえるが、水生昆虫、カニやエビなどの甲殻類、沿岸域ではイカ類なども餌にする。

6~7月に湖岸の草地に草や海藻で巣をつくり、2卵を産み、雌雄交替で26~28日抱卵する(Cr-amp & Simmons, 1977)。

雌雄共同で雛に給餌する。一夫一妻の番が広いなわばりを構えて分散するが、小さな池の岸では集団で繁殖することもある(Cr-amp & Simmmons, 1977)。

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鳴き声

グァー、グァーと啼き、飛翔中にも啼き、営巣地で警戒するときなどにはガガガガガッ、ガガァ、ガッガッ、ガガァ、ガッガッと啼き立てる。

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最終更新日:2020-06-17 キノボリトカゲ

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