- 解説一覧
- コノテガシワ(Platycladus orientalis)について
コノテガシワ(Platycladus orientalis)
【IUCN】現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
- 【 学名 】
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Platycladus orientalis (L.) Franco
基本情報
- 草丈・樹高
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10~14 mぐらいになる。ただし、庭植えするものは高さ 1~2 m前後に仕立てたものが多い。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 コノテガシワ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 201.
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 花期
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4月
参考文献
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 和名の解説
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和名は、枝葉が平たく伸びて両手を合わせたように生長することによる。
参考文献
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 亜種・変種・品種
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【変種】
・ビャクダン(var. falcata)
・イトスギ(var. pen-dula)
・タチビャクダン(var. pyramidalis)
参考文献
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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ヒノキ科 クロベ属
参考文献
- 伊沢凡人 1980 コノテガシワ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 201.
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 人間との関係
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コノテガシワのことを中国では側柏とよぶが、日本で古く側柏と呼ばれた樹木は、コノテガシワではない。コノテガシワに側柏という字をあてるようになったのは、『大和本草』(1709)以来である。コノテガシワに関する実際の栽培記録は、1737年(元文2)の『駒場薬園録』をもって初めとする。また北京市内には、樹齢千百数年を経た古木が多く植えられており、栽培の歴史の古さを示している。
日本では江戸時代頃から栽培されだしたとされるが、平安時代に出た『延喜式』(927)の典薬寮には但馬国より柏子仁1斗の献上の記録があるため、あるいは既に、奈良・平安の頃に栽培されていたのかもしれない。そのころの『和名抄』(932)には、柏と書き、和名「カへ」をこれにあてており、一応の名義、名称の詮議はできていた。これから考えると、古くからあったのか、江戸時代からなのか、はっきりしないところがある。
生薬名は柏子仁(種子)、側柏葉(葉)である。
【成分】
葉には精油(ピネン、セスキテルペンアルコール)、タンニン、フラボノール類を含み、種子は脂肪を含むほかは、まだ解明されていない。
【薬効と用い方】
・強壮に用いる
柏子仁を軽くいり、砕いてすりつぶし、1日 5~12 gを3回に分けて、そのまま水で服用する。また酒類とともに飲んでもよい。
・腸出血、下痢に用いる
乾燥した葉1回 5 gとして、煎じて服用する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 コノテガシワ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 11.
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉はヒノキに似るが、掌状に直立するため、表裏の区別はしにくい。冬期はやや褐変する。
参考文献
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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幹は1本直上するもの、根元から群生するものがあり、密に繁る。枝が多数に分岐して伸びるため、樹冠は球形または長楕円形となる。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 コノテガシワ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 201.
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 花の形質
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雄花は単生し球形でほとんど無柄、雄しべは交互対生、花糸は短く、葯室2~4、雌花は単生し卵円~長楕円形をしている。
心皮3対、交互対生、胚珠は中下位の2対に各1個ある。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 コノテガシワ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 201.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 果実の形質
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球果は木質で卵円~長楕円形、種鱗の先はとがり外方に巻く。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 コノテガシワ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 201.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
- 種子の形質
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種子は楕円状卵形で翼はなく、香りと苦味があり油様である。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 コノテガシワ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 201.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン
関連情報
- 栽培方法
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和・洋両庭園に向き、日当たり、排水のよい場所を好む。刈込の剪定の必要はない。増殖は4~5月に挿木する。
参考文献
- 勝木謙三 1994 T.orientaris, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 795-796.
最終更新日:2020-10-09 ハリリセンボン