- 解説一覧
- タマリンド(Tamarindus indica)について

タマリンド(Tamarindus indica)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Tamarindus indica L.
基本情報
- 学名の解説
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属名はインドのナツメヤシの意味で、その名のとおり、古来、インド、アラビアの地域では重要な果樹の1つである。
種小名 indeca はインドの、の意味。
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ
- 人間との関係
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未熟果を生食するほか、塩蔵してカレーとともに食する。
種子は食用。材は堅く有用材となり、そのほか熱帯地方では緑陰樹としたり街路樹として植えられる。
種子を包む暗赤紫色の果肉があり、アンズの乾燥果に似た酸味と甘みがある。
果肉を砂糖水で調合して清涼飲料、シャーベット、ジャム、さらには酒もつくる。子供の間食としての生食も多い。
種子の粉末を小麦粉の代用とする。
幼植物、葉花、若い莢は野菜として利用する。
中国では果実を、暑気払い、産婦の嘔吐、食欲不振などに用いる。インドネシアでは果泥を Asam と称し、調味料および薬用(食欲増進、下剤)に用いる。
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ
形態
- 葉の形質
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葉は長さ 6~12 ㎝の偶数羽状複葉で互生し、早落性の托葉がある。
小葉は8~12対で中軸の両側に密集して並列し、長さ約 2 ㎝、幅約 0.6 ㎝の長楕円形で表面は鮮緑色。
裏面は淡緑色で軟らかく、若葉は表面がロウを帯びたように滑らかで少々灰色を帯びる。
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ
- 花の形質
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房状の総状花序をえき生、または頂生させて10~15花をつける。
がくは4枚で長さ約 1 ㎝、花弁は長卵形で長さ約 1 ㎝、淡黄色に紅色の条縞があり、5弁のうち3弁が大きく2弁は退化して小さい。
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ
- 果実の形質
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さやは紫褐色で厚く、長さ 10~20 ㎝、やや弯曲して不規則にふくれて裂開はしない。
外果皮は薄くてもろいが、内果皮は褐色で肉質で軟らかく酸味があり、品種によっては甘いものもあり、酸と糖分のほかビタミンB類が多く含まれている。
秋から冬にかけて熟し、熟すと綿状になり、強い繊維からできている。
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ