• 解説一覧
  • ヤブデマリ(Viburnum plicatum var. tomentosum)について
ヤブデマリ(Viburnum plicatum var. tomentosum)の解説トップに戻る
ヤブデマリ(Viburnum plicatum var. tomentosum)の分類 Viburnum
ヤブデマリ(Viburnum plicatum var. tomentosum)の概要 Viburnum plicatum

ヤブデマリ(Viburnum plicatum var. tomentosum)

【 学名 】
Viburnum plicatum var. tomentosum (Thunb. ex Murray) Miq.

基本情報

草丈・樹高

高さ 2~5 m

参考文献

  • 山田卓三 1992 ヤブデマリ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 66.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

花期

5~6月

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ヤブデマリ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 658.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

分布

本州(関東以西)、四国、九州、朝鮮半島南部、台湾、中国に分布する。

参考文献

  • 妻鹿加年雄 1994 ヤブデマリ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 513.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

和名の解説

テマリバナ(別名オオデマリ)に花が似て、藪に生えることからこの名となった。

『大和本草』(1708)に聚八仙をあげ、「京畿にてカイバと云、筑紫にてヤブデマリと云、林中に多し形テマリバナに似て光あり大葉なり」と記してあるように、ヤブデマリの名は古くから用いられていた。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ヤブデマリ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 658.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

分類学的位置付け

スイカズラ科

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ヤブデマリ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 658.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

人間との関係

古くから観賞用や薬用とされていたらしく、『大和本草』、『和漢三才図会』、『薬品手引草』などに、大手鞠(おおでまり)、山手毬(やまでまり)、山紫陽花(やまあじさい)、胡蝶樹(こちょうじゅ)、いせび、かいば、かめがらなどの名で記載されている。

【成分】
花よりフラボノイドのケンフェロール、ルチンが知られている。

【薬効と用い方】
・寄生性皮膚病、いんきん、たむしに用いる
1回量として乾燥してある花 5~10 gを、水 400~600 ㏄で3分の1量に煎じ、冷めかげんのときにこれで患部を洗う。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ヤブデマリ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 658.
  • 山田卓三 1992 ヤブデマリ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 66.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉は倒卵形で、先端は急に尖り、基部は丸いかくさび状、縁に鋸歯がある。長さは 5~12 cm。

側脈は10~15対で、裏面にわずかに突出し、淡緑色をしている。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ヤブデマリ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 658.
  • 山田卓三 1992 ヤブデマリ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 66.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

花の形質

花序は平たく、径 15~20 cmになり、花序の周縁部にのみ中性の大型装飾花がついている。

この装飾花は白色で5裂しているが、裂片の大きさは不整で、とくに1片が小さいため、蝶の形に見える。両性花は車状である。

参考文献

  • 妻鹿加年雄 1994 ヤブデマリ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 513.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

果実の形質

8月頃に熟果をつける果実は、初め赤いがのちに黒色になる。

参考文献

  • 妻鹿加年雄 1994 ヤブデマリ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 513.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

似ている種 (間違えやすい種)

・オオデマリ(テマリバナ)
江戸時代から庭木として栽培される落葉低木である。花は白色で、花序は球形になって、中世の装飾花から成り立つ。開花期は5~6月である。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ヤブデマリ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 658.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

生態

生育環境

谷すじや渓流沿いなどの湿ったところに多く見られる。

参考文献

  • 山田卓三 1992 ヤブデマリ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 66.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

その他生態

花冠の拡大した装飾花はアジサイの仲間とよく似ており、昔は植物学者でも同一視していたほどである。

参考文献

  • 山田卓三 1992 ヤブデマリ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 66.

最終更新日:2020-06-10 ハリリセンボン

種・分類一覧