- 解説一覧
- ゼニアオイ(Malva sylvestris var. mauritiana)について

ゼニアオイ(Malva sylvestris var. mauritiana)
- 【 学名 】
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Malva sylvestris var. mauritiana (L.) Boiss.
基本情報
- 花期
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開花は初夏から秋まで続く。
参考文献
- 長村祐次 1994 ゼニアオイ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 1287.
最終更新日:2020-06-09 ハリリセンボン
- 原産地
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南ヨーロッパ原産
参考文献
- 伊澤一男 1998 ゼニアオイ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 427.
最終更新日:2020-06-09 ハリリセンボン
- 和名の解説
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『和漢三才図会』(1713)では、漢名の錦葵をあててコアフヒと読ませている。
また『大和本草』(1708)では錦葵をゼニアフヒと読ませ、漢名が『本草綱目』(1590)の蜀葵(しょっき)の項に出ていることを示している。
小野蘭山は『本草綱目啓蒙』(1803)で小アフヒとし、一名ゼニアフヒとした。
ゼニアオイとは銭葵のことで、『本草綱目』によると花の大きさが五銖銭ほどあることからきており、それがそのまま和名になった。ただし、正しい漢名は錦葵で、正しい日本名はゼニアオイである。銭葵は漢名ではなく、和製漢名である。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ゼニアオイ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 427.
最終更新日:2020-06-09 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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アオイ科 ゼニアオイ属
参考文献
- 伊澤一男 1998 ゼニアオイ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 427.
- 長村祐次 1994 ゼニアオイ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 1287.
最終更新日:2020-06-09 ハリリセンボン
- 人間との関係
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江戸時代に渡来した古い栽培種で、『大和本草』(1709)、『草木図説』(1856)などに記載されている。
園芸的な改良は少なく、花の色に少し変化があるくらいで、現在栽培されているものは原種そのままのものが多い。
生薬名は錦葵(きんき)である。
【成分】
葉、花に炎症部分を保護する粘液質を多量に含み、花弁中にはマルビンという色素を含む。
【薬効と用い方】
・のどの痛みに用いる
乾燥葉または花 10~15 gを水 200 ㏄で2分の1量に煎じ、これでうがいする。
参考文献
- 長村祐次 1994 ゼニアオイ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 1287.
最終更新日:2020-06-09 ハリリセンボン
形態
- 花の形質
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5枚の花弁があり、花弁の外側に5片に切れ込んだ緑色のがく片がある。またその外側に小さい苞がついている。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ゼニアオイ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 427.
最終更新日:2020-06-09 ハリリセンボン
- 似ている種 (間違えやすい種)
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・タチアオイ
がく片の外側についている小さい苞が先端7~8個に裂け、下の方が合生している点が、ゼニアオイと異なる。
・ウスベニアオイ
茎が一般に無毛であること、葉は広心形で浅裂すること、花が紅紫色で濃い、などの点で違いがある。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ゼニアオイ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 427.
- 長村祐次 1994 ゼニアオイ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 1287.
最終更新日:2020-06-09 ハリリセンボン