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Alkekengi officinarumの分類 Solanaceae
Alkekengi officinarumの概要 Alkekengi

Alkekengi officinarum

【 学名 】
Alkekengi officinarum Moench

基本情報

花期

6~8月頃

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ホオズキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. p. 177.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

分布

朝鮮半島から中国

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ホオズキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. p. 177.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

別名・方言名

方言名としてはオナゴホウズキ、フウズ、フウズキ、フウズツ、フズキ、ホウジキ、マンジュホウズキが知られている。

ホオズキの名は既に1000年前からあった。「和名抄」に「酸漿、名洛神球和名保々豆木」とみえている。ホオズキの名の由来には諸説あり、はっきりしていない。実の種を取り出して口に含み、ふくらませて鳴らす頬突き説が一般的であるが釈然としない。またホオと呼ぶ虫が好んでこの草につくところからホオツキというのが「大和本草」説である。

ホオズキは「古事記」、「日本書記」をはじめ「源氏物語」、「枕草子」などの古典や「本草和名」、「大和本草」、「和漢三才図会」など古いあらゆる書物に記載されている。漢名酸漿、姑娘草、金灯篭、苦蔵など、古名、酸漿(かがち)、赤加賀智、別名、燈籠草、天泡草ほか多くの名がある。

「枕草子」には酸漿(ぬかずき)という名であらわれ、実を賛美する一文がある。「源氏物語」には、野分の章に「ほほつぎなどいふめるように、ふくらかにて、髪のかかれるひまひま、美しうおぼゆ。」とある。また「古事記」にアカカガチといって登場しているのはホオズキだと言われている。

須佐之男命の退治した八岐大蛇の大蛇の目が、アカカガチの如くとあり、ホオズキの赤く輝いている身と八頭八尾の大蛇の目の模様の表現がぴったりである。

参考文献

  • 山田卓三 1992 ホオズキ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. p. 118.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

分類学的位置付け

ナス科

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ホオズキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. p. 623.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

人間との関係

ホオズキは夏の盆行事の供花として、その紅色の実が用いられていたので、ほとんどの家に植えられ、野生のように群落をつくっていた。

またホオズキを庭に植えると不幸が起こるという民族が各地にある。これは、ホオズキが仏前に供えられ、死者の依り代になるからと言われている。現在は少なくなり、浅草観音のホオズキ市(7月20日)の鉢植えのものの方が知られている。

子どもたちは、赤く熟した実をよくもみ、へたの部分の小さな穴から、中味だけを出して、果皮をふうせんのように膨らませ、これを口の中で押しつぶし、ギュッギュッと音を出して噛んだ。時には中味も食べていたが、甘苦い味が口に残った。

夜店などで売られるうみほうずきというのは数種の巻貝の角質の卵のうで、ホオズキの実と同じように吹き鳴らして遊ぶ。

なぎなたほうずきはアカニシ貝、ぐんばいほおずきはテングニシ貝、あわほうずきはバイ貝、さかさほうずきはナガニシ貝の卵のうである。うみほおずきは夏の季語となっている。

また洗濯用として使用されていた。赤く熟した実の汁ですすぎ落とすという方法である。ホオズキの赤みは無患子の皮かあずきの粉ですすぐときれいになる。

【効能・有効成分】
鎮咳作用のある苦味質フィザリン、利尿作用のあるフラボンのルテオリン。咳止め、解熱、利尿に用いる。1日量として、乾燥した全草を 3~10 g、水 300 ㏄から半量に煎じて、3回に分けて服用する。生薬名は酸漿、酸漿根である。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ホオズキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. p. 623.
  • 山田卓三 1992 ホオズキ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. p. 118.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉身は一方に2個あてのびた柄につき、広卵~卵円形で、へりは浅くあらく鋸歯状に切れ込み、短毛がある。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ホオズキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. p. 177.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

茎(幹)の形質

地下には白い地下茎が横に伸びて繁殖し、茎は 60~90 cmぐらいになる

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ホオズキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. p. 177.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

花の形質

葉腋からのびた柄の先に下向きに1個つき、淡黄色色で先は5裂、雄しべ5、花柱1、柱頭2岐、蕚は緑色筒状で先は浅く5裂する。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ホオズキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. p. 177.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

果実の形質

果が赤熟するころは成長して、袋状に果を包み、赤く色づく。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ホオズキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. p. 177.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

生態

生育環境

日本全土の人家近くの日のさす湿性地

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ホオズキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. p. 177.

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

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