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ジギタリス(Digitalis purpurea)の分類 Plantaginaceae
ジギタリス(Digitalis purpurea)の概要 Digitalis

ジギタリス(Digitalis purpurea)

【 学名 】
Digitalis purpurea L.

基本情報

草丈・樹高

1~1.5 m

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジギタリス, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 642.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

生活形

多毛の野生品は二年草であり、栽培品は多年草である。改良種の一年草は主として観賞用に栽培されている。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 キツネノテブクロ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 109₋110.
  • 伊澤一男 1998 ジギタリス, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 642.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

花期

4月~6月

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジギタリス, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 642.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

原産地

ヨーロッパ

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジギタリス, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 642.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

和名の解説

江戸時代後期、長崎に来ていたシーボルトによって伝えられたが、当時はジギタリスの名で呼ばれ、学名ジギタリスをそのまま発音していた。

語源はジギタス(ラテン語の指)に由来し、花が筒状であることによる。

英語のフォクス・グローブをキツネノテブクロと訳して日本名にしたが、いつの間にかこの名は消え、ジギタリスの名が残った。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジギタリス, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 642.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

別名・方言名

花冠の形が手袋の指に似ていることから、キツネノテブクロとも呼ばれる。

参考文献

  • 佐竹元吉 1997 ジギタリス, 八尋洲東(編) 植物の世界2,種子植物 双子葉類2. 朝日新聞社. 82.

最終更新日:2021-01-08 ハリリセンボン

分類学的位置付け

ゴマノハグサ科

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 キツネノテブクロ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 109₋110.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

人間との関係

ジギタリスの毒成分が医薬品として使われる。4~6月の開花期に、成熟した葉の葉柄部分の厚みのあるところを残して採取し、日干しにしたものが「ジギタリス葉」の名称で、『日本薬局方』に収載され、劇薬に指定されている。

うっ血性心不全に用いられ、心筋梗塞、狭心症、弁膜障害などに卓効を示し、心不全による浮腫にもよく利尿効果をあらわす。重要な医薬品であるが、投与量を誤ると脈拍異常、悪心、嘔吐などの副作用を起こして、心臓機能停止で死亡する。

ジギタリス療法は、熟練の専門医師による使用以外は危険である。

【成分】
有毒成分が全草に含まれる。特に葉に含まれるジギトキシンやギトキシンの強心配糖体による中毒症状は、嘔吐、不整脈、頭痛、めまい、耳鳴り、さらにケイレンを発して心室異常を起こし、死亡する。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジギタリス, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 642.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉身は卵状長楕円形、下部のものには柄(翼状)があり、ちりめん状にしわがよる。

裏側は白い綿毛密布、へりは波状に切れ込み、質は柔らかで、やや厚い。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 キツネノテブクロ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 109₋110.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

茎(幹)の形質

茎は根ぎわから数本直上し、1.5 mに達するものがあり綿毛密生(野生品よりは少ない)。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 キツネノテブクロ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 109₋110.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

花の形質

茎頂に径 30~60 cmほどの総状花序を、ほぼ一側性に下を向いてつけ、下から順次開き、袋状鐘形で先は波状に浅く裂けやや唇状である。

色は紅葉、内側に濃い紅紫斑があり、斑のまわりは白い。花冠は太い筒状で長さ 5~7 cmである。雄しべ4本のうち、2本が長く、2本は短い二長雄しべである。柱頭は2裂している。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 キツネノテブクロ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 109₋110.
  • 伊澤一男 1998 ジギタリス, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 642.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

果実の形質

果実は広卵形で、5裂したがくに包まれている。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 キツネノテブクロ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 109₋110.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

種子の形質

種子は褐色で細かい。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 キツネノテブクロ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 109₋110.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

生態

生育環境

山岳地帯に生える。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 キツネノテブクロ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 109₋110.

最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン

種・分類一覧