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メロン(Cucumis melo)の分類 Cucurbitaceae
メロン(Cucumis melo)の概要 Cucumis

メロン(Cucumis melo)

【 学名 】
Cucumis melo L.

基本情報

生活形

一年生のよじ登り性または葡萄性植物である。

参考文献

  • 2012 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理 - 書籍全体, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. .

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

原産地

アフリカ、アジアの温帯から熱帯地域

参考文献

  • 2012 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理 - 書籍全体, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. .

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

分類学的位置付け

ウリ科 キュウリ属

参考文献

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

人間との関係

【歴史】
キュウリ属の祖先野生種はエジプト、イラン、インド北西部などに自生。メロンは古代からナイルの峡谷などあちこちで栽培されてきたが、ヨーロッパ大陸に導入されたのは15世紀初めになってからのことである。ただし、探検家のマルコポーロは、13世紀にすでにペルシアの市場で、この素晴らしい芳香をもつ果物に出会っていた。

16世紀にはイングランドに導入され、ガラス室などの管理された環境のなかで栽培された。また、この頃には中国にも伝播し、料理の材料として使われだした。ヨーロッパの貴族楯から絶大な支持を受け、メロンを食べすぎて亡くなった者がいるという噂がたつほどであった。

イタリアで初めて栽培された大型メロンは、18世紀初頭にアルメニア産の種子から育てたもので、新たに栽培された土地の名をとりカンタル―パと呼ばれるようになった。

15世紀末、コロンブスが種子をハイチに持ち込み、新世界にメロンを導入した。この新しい果物は中央アメリカや北アメリカの先住民に喜んで受け入れられた。1920年代にはアルメニアからの移民が「カンタループ」というマスクメロンの交配種を栽培し、今日でも米国でも親しまれている。

北アメリカで一般的な種はマスクメロンだが、なかでもとりわけ知られているのがペルシアメロンと「カンタループ」である。これらは香りが高く、果肉は橙色で重さは 2.5~3 kgほどである。

一方「本物の」カンタロープ(var. cantalpensis)は小ぶりで丸く、粗い果皮に溝が走るが、アミメロンの特徴であるコルク化した網状のネットは形成されない。フユメロンは晩秋まで時間をかけてゆっくり熟す。丸くなく楕円形で、果皮には細かい筋が走る。もっとも有名なのはハニーデューメロンで、果肉が薄緑色で、黄色い滑らかな果皮をもつ。

メロンは95%の水分とわずか5%の糖分からなっている。古代エジプトの旅人はメロンを、自然に満ちる水がめにして用いたといわれている。メロンに穴をあけ、その穴を元通りに塞いで数日おくと、液化した果肉を飲むことも出来る。現代でもこれに習い、種子をかきだした穴にアルコール類を入れた料理がたくさんある。その穴に注ぐのはワイン、スピリッツ、リキュール、コーディアルなどである。また果皮だけをそっくり残して果肉を取り除くやり方もある。くり抜いた果肉に砂糖と他の果物、リキュール、ワインを混ぜて果皮にもどし、一晩おくという方法である。

【食べ方】
早朝の日光の下で温まったものを収穫後すぐ食べるのがもっともおいしい食べ方である。冷やすと香りが損なわれる。朝食でおなじみのカットメロンには、ショウガの粉をかけることもある(塩コショウでも良い)。

オードブルとして食前に供されることも、デザートとして食後に供されることもある。みずみずしい完熟メロンに、薄く切って塩味をつけた燻製肉を合わせた前菜は、イタリアではおなじみとなっている。燻製した肉、魚、フレッシュチーズと合わせたり、サラダ、アイスクリーム、シャーベットなどのデザートに使われたりする。砂糖煮にすると絶品だが、加熱で崩れやすいため注意が必要である。ショウガの粉で風味をつけることが多い。

丸ごと砂糖漬けにしたものが市販されているが、家庭ではくし形やサイコロ状に切って砂糖に漬けると容易にできる。食用となる種子もある。干す、炒る、塩漬けなどの加工品がおやつとして市販されている。

参考文献

  • 2012 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理 - 書籍全体, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. .

最終更新日:2021-03-17 ハリリセンボン

種・分類一覧