- 解説一覧
- クロウメモドキ(Rhamnus japonica)について

基本情報
- 草丈・樹高
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高さ 1.5~6 m
参考文献
- 伊沢凡人 1980 クロウメモドキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 96.
- 伊澤一男 1998 クロウメモドキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 414.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン
- 分布
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北海道から本州、四国、九州に分布する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 クロウメモドキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 414.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン
- 和名の解説
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秋に紅色の実を結ぶウメモドキは、多くの人に知られているが、このクロウメモドキは、果実が黒くなるというのでこの名がつけられた。実際にはウメモドキには似ていない。
参考文献
- 伊澤一男 1998 クロウメモドキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 414.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン
- 人間との関係
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かつては『日本薬局方』にも収載された経歴もあり、薬用植物として、また生薬としても、一応の格式を備えている。
クロウメモドキの同類には、北アメリカ産のカスカラサグラダ、ヨーロッパ産のラムヌスフラングラ、中央アジア産のラムヌスカタルチカがあり、いずれもそれぞれ緩下剤として、重要な生薬になっている。
材は堅く緻密で折れにくいため、器具材などにされる。
生薬名は鼠李子(そりし)である。
【成分】
配糖体のケンフェロールグルコサイドや、アントラキノンのクリソファノールを含んでおり、いずれも下剤の作用があることが知られている。
【薬効と用い方】
・下剤として用いられる
よく乾燥した果実(鼠李子)5 gを1回量として煎じ、服用する。なるべく空腹時に服用するのがよい。
参考文献
- 伊澤一男 1998 クロウメモドキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 414.
- 麓次郎 1994 クロウメモドキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 784.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉身はだいたい対生する葉柄につき、卵~楕円形で先は尖り、へりは細かく切れ込む。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 クロウメモドキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 96.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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よく枝をわかち、針(枝の変形したもの)があり、樹皮には艶がある。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 クロウメモドキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 96.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン
- 花の形質
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葉腋から束状にでた短柄につき小さく、花径は約 4 ㎜、淡黄緑色の小さな花を開く。
がく片4、花弁4、雄しべ4(雄花)、雌しべ1(雌花)、柱頭2岐がある。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 クロウメモドキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 96.
- 麓次郎 1994 クロウメモドキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 784.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン
- 果実の形質
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果実には径 7 mmの球形で黒熟し、中に2分核がある。
参考文献
- 麓次郎 1994 クロウメモドキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 784.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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日の当たる山野、特に石灰岩地帯に多く生育する。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 クロウメモドキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 96.
- 伊澤一男 1998 クロウメモドキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 414.
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関連情報
- その他
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【採取時期と調整法】
9月頃に果実を採取して、風通しがよい日陰の場所につるし、約1年間はそのままにしておく。その間に、果実に含まれている化学成分が、空気中の酸素によって酸化されて、安定した下剤効果を果たす物質に変化するからである。
参考文献
- 伊澤一男 1998 クロウメモドキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 414.
最終更新日:2020-06-22 ハリリセンボン