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スミレ(Viola mandshurica)の分類 スミレ科(Violaceae)
スミレ(Viola mandshurica)の概要 スミレ属(Viola)

スミレ(Viola mandshurica)

【 学名 】
Viola mandshurica W. Becker

基本情報

花期

4~5月

参考文献

  • 籾山泰一 1982 スミレ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 246.
  • 高橋秀男 1997 スミレ, 日向康吉(著) 植物の世界6,種子植物 双子葉類6. 朝日新聞社. 262₋266.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

分布

日本全土、朝鮮半島、中国東北部、ウスリー地方、シベリア東部に分布する。

参考文献

  • 籾山泰一 1982 スミレ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 246.
  • 高橋秀男 1997 スミレ, 日向康吉(著) 植物の世界6,種子植物 双子葉類6. 朝日新聞社. 262₋266.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

和名の解説

和名の由来に定説はないが、一説には、花の形が大工道具の「墨入れ」に似ているからといわれている。

参考文献

  • 高橋秀男 1997 スミレ, 日向康吉(著) 植物の世界6,種子植物 双子葉類6. 朝日新聞社. 262₋266.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

別名・方言名

自生が全国に及び、古くから親しまれてきた植物だけに方言名も多く、200余例が報告されている。
カギツケバナ、カギトリバナ、クビキリバナ、ケンカグサ、コマカケバナ、サルコバナ、ジロータロー、ジロボタロボ、スモウトリクサ、スモウトリバナ、スモトリゲンゲ、スモトリハナコ、トノノウマ、ベコノツノツキ、ヘビコバナ、ホケキヨバナ、などはその一部である。

参考文献

  • 山田卓三 1992 スミレ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 294.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

分類学的位置付け

スミレ科

参考文献

  • 山田卓三 1992 スミレ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 294.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

人間との関係

【効能・有効成分】
成分はよく精査されていない。

腫れ物の解毒に用いられる。生の全草を塩でもみ、患部に直接当てる。乾燥したもの1回量 2~6 gを、水 400 ㏄で半量にして煎じて服用する。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 スミレ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 442.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉は卵状披針形で、葉柄の上部にはやや広い翼ができる。葉は前後に大きく成長し、三角状広披針形となる。

基部は切形または柄に細まり、長さ 3~8 cm、低い鋸歯があり、やや厚く、濃緑色で表面にはやや光沢がある。

縁にはごく低い波状のきょ歯があり、先は尖らない。通常葉柄や花柄には毛があるが、時に無毛のこともある。葉柄は長さ 5~20 cmで上部には翼がある。

参考文献

  • 北村四郎, 村田源 1961 スミレ, 北村四郎、村田源(著) 原色日本植物図鑑・草本編Ⅱ・離弁花類. 保育者. 58.
  • 籾山泰一 1982 スミレ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 246.
  • 高橋秀男 1997 スミレ, 日向康吉(著) 植物の世界6,種子植物 双子葉類6. 朝日新聞社. 262₋266.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

茎(幹)の形質

スミレは立ち上がる茎はなく、托葉は葉柄の基部に半分くらい接してつく。

地下茎は短く、少数の太く長い黄赤褐色の根を下ろす。

参考文献

  • 籾山泰一 1982 スミレ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 246.
  • 高橋秀男 1997 スミレ, 日向康吉(著) 植物の世界6,種子植物 双子葉類6. 朝日新聞社. 262₋266.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

花の形質

花は白色から紫色、膨らんだ花柱の先端は、カマキリの頭状をしている。

花弁は長さ 12~17 mm、側弁基部には毛があり(時に無毛のこともある)、距は長さ 5~7 mmである。

参考文献

  • 北村四郎, 村田源 1961 スミレ, 北村四郎、村田源(著) 原色日本植物図鑑・草本編Ⅱ・離弁花類. 保育者. 58.
  • 高橋秀男 1997 スミレ, 日向康吉(著) 植物の世界6,種子植物 双子葉類6. 朝日新聞社. 262₋266.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

生態

生育環境

日当たりの良い草原や道端の石垣の間などに生え、変異が多い。

参考文献

  • 高橋秀男 1997 スミレ, 日向康吉(著) 植物の世界6,種子植物 双子葉類6. 朝日新聞社. 262₋266.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

その他生態

古い根は茶色をしている、葉柄には翼がある、などの一般的特徴をもつが個体差もある。そこで花期や生育場所など、総合的に判断して区別する必要がある。

花色からするとシロスミレは白、アリアケスミレは白~淡紫色、ノジスミレは青紫色であり、区別は容易である。

生態的にはシロスミレやホソバシロスミレは高原に産し、花期も6月と遅い。

ノジスミレはスミレより1ヵ月ほど早く開花し、葉もスミレのように直立せず、斜めに寝ている。

参考文献

  • 山田卓三 1992 スミレ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 294.

最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン

種・分類一覧