- 解説一覧
- ケマンソウ(Lamprocapnos spectabilis)について

ケマンソウ(Lamprocapnos spectabilis)
- 【 学名 】
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Lamprocapnos spectabilis (L.) T. Fukuhara
基本情報
- 草丈・樹高
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高さ 40~60 cm
参考文献
- 村田源 1994 D.spectabilis, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 890.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 分布
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中国、朝鮮半島の温帯に分布する。
参考文献
- 村田源 1994 D.spectabilis, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 890.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 和名の解説
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花は茎の先端に1列につくが、花の重みで茎が大きな弧を描いてたわむ様子は、ちょうど仏殿の装飾に用いられる華鬘(ケマン)という仏具を思わせる。そこからケマンソウと名付けられた。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ケマンソウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 218.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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別名:タイツリソウ、フジボタン、ヨウラクボタン
参考文献
- 村田源 1994 D.spectabilis, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 890.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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ケシ科
参考文献
- 伊澤一男 1998 ケマンソウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 218.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 人間との関係
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日本には江戸時代の享保年間(1716~1736)、観賞用植物として中国から渡来した。日本ではもっぱら観賞用だが、中国では薬用植物として珍重されている。
よく庭に植えられ、多くの呼び名がつけられている。「華鬘草」とは仏殿の装飾に似ていることによるもので、「鯛釣草」とは花穂を釣竿でタイを釣り上げているところに見立てている。江戸時代の『花壇綱目』(1681)や『花譜』(1694)には「花鬘」(ケマン)と記載されている。
【成分】
鎮痛作用のあるアルカロイドのプロトピンとケレリトリンを含む。
【薬効と用い方】
・痛むできもの、腫れ物に用いる
痛みを和らげ、綺麗に治すのに、飲んで効果がある妙薬として知られている。乾燥した根茎を1日量 5 gに水 400~600 ㏄を加え、火にかける。沸騰したら弱火にし、3分ほど煎じ、熱いうちに茶こしでこし、3回に分けて食後に飲む。これ以上の量を用いることは禁物である。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ケマンソウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 218.
- 村田源 1994 D.spectabilis, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 890.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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全体が白っぽい緑色をしている。茎からのびた柄には、3回羽状複葉が対生し、長さは 4~7 cm、葉質は柔らかく、形はボタンの葉に似る。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ケマンソウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 218.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 花の形質
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茎の先端に心形の花を1列につける。4枚の花弁は内側と外側に2枚ずつ分かれ、外側の花弁は長さ 2 cmほどである。
薄紅色をしていて、下部は袋状、先端は細くなっていて外側にくるりと巻いている。
内側の花弁は白色で細長く、雄しべと雌しべを包むようにして、外側の花弁から 5 mmほど突き出している。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ケマンソウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 218.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
生態
- その他生態
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白花の園芸品種はアメリカで作出され、パンタールンズ(Pantaloons)と呼ばれている。
耐寒性は強いが高温、乾燥に弱く、冷涼地に適する。半日陰で排水よく、しかも保水力のある肥沃な土地を好む。
参考文献
- 村田源 1994 D.spectabilis, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 890.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
関連情報
- 栽培方法
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北アメリカ原産の種は一般に栽培が容易で、肥沃な土壌を好むものが多い。増殖は春に株分けするか、実生による。
ケマンソウは堆肥や腐葉土を多く入れ、3~4月に定植する。2~3年に一度、あるいは毎年植え替える。増殖は早春に株分けする。また4月に多数萌芽してくる新芽をとって挿芽することもできる。
園芸店で苗が売られているため、庭やプランターで育てるとよい。日当たりのよいところなら、全国各地で栽培できる。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ケマンソウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 218.
- 村田源 1994 D.spectabilis, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 890.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン