- 解説一覧
- メギ(Berberis thunbergii)について

目次
基本情報
- 草丈・樹高
-
樹高は 2 mぐらいになる落葉低木である。
参考文献
- 塚本洋太郎 1994 メギ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2401.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 分布
-
関東を含む以西、四国、九州に分布する。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 メギ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 247.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 学名の解説
-
種の形容語は、スウェーデンの植物学者ツンベリー(C. P. Thun-berg, 1743~1823)にちなむ。
参考文献
- 塚本洋太郎 1994 メギ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2401.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 和名の解説
-
目木の意味で、枝や根を折って水で煎じると、黄色になるが、目の病気のときに、この液で洗眼するとよくなるので名付けられた。
参考文献
- 伊澤一男 1998 メギ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 158.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 亜種・変種・品種
-
原産地の日本ではほとんど園芸的に用いられてこなかったが、ヨーロッパに移され葉色の変わった系統が選抜され、いくつかの栄養系品種がつくられた。
・[Atropurpurea]
葉は春から夏の間、赤紫紅色で、秋末にいっそう色が濃色になる。
・[Atropurpurea Nana]
葉色は赤紫紅色で矮性であるため、ロックガーデンにも用いられる。
・[Aurea]
葉色は黄色で、夏には淡見通り色になる。
・[Erecta]
小形でよく茂り、低い生垣に用いられる。
・[Little Favourite]
上葉は紅色で、その下は紫褐色、暗緑色に移っていく。
・[Red Piller]
[Erecta]の葉色が赤みのある紫紅色になったもの。
・[Rose Glow]
小形で葉色が美しくなり、若枝では紫紅色、桃色と淡紅色の斑紋が入り、後に紫紅色に変わる。
参考文献
- 塚本洋太郎 1994 メギ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2401.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 別名・方言名
-
別名:コトリトマラズ(小鳥止ラズ)、ヨロイドオシ、コトリスワラズ
枝に鋭いとげがあること、とげのために小鳥も止まれない、鎧も通すの意であることから、この別名がある。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 メギ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 247.
- 伊澤一男 1998 メギ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 158.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
-
メギ科 メギ属
参考文献
- 伊沢凡人 1980 メギ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 247.
- 伊澤一男 1998 メギ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 158.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 人間との関係
-
生薬名は小檗(しょうばく)である。
【成分】
枝や幹、根にはアルカロイドのベルベリン、オキシベルベリン、ベルバミン、ヤトロリジンなどを含んでいるため、舐めると苦いが、極めて有効な殺菌性苦味整腸薬である。
【薬効と用い方】
・洗眼、目やにが出る結膜炎などに用いる
約 5 gを煎じ、ガーゼでこして脱脂綿に冷ました煎汁を浸し、軽く洗眼する。
・健胃、整腸に用いる
1日量 2~4 gを水 200 ㏄から半量に煎じて飲む。
参考文献
- 伊澤一男 1998 メギ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 158.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
-
葉は密について長さ 1~3 cmである。短枝では叢をなし、新枝では互生し、倒卵形または楕円形、頂部は鈍形または円形で、基部は細くなる。
裏側は白味を帯び、全縁で質は柔らかい。鋸歯はない。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 メギ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 247.
- 伊澤一男 1998 メギ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 158.
- 塚本洋太郎 1994 メギ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2401.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
-
幹はさかんに分枝し、切ると鮮黄色であり根も同じである。
1年生枝には著しい稜(縦溝)があり、また鋭い刺(単一または3岐)が生え、これは葉が変形したものである。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 メギ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 247.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 花の形質
-
葉腋からでた短い軸に小総状または散状につき、黄色で下向きに咲く。
がく片6は淡緑色で、かすかに赤みを帯び、花弁6、雄しべ6は触れると内曲するくせがある。子房は1である。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 メギ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 247.
- 塚本洋太郎 1994 メギ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2401.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
- 果実の形質
-
果実は楕円形で輝赤色をしており、冬も残る。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 メギ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 247.
- 塚本洋太郎 1994 メギ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2401.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
-
低い山、丘陵などの日の当たる疎林に生える。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 メギ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 247.
最終更新日:2020-06-15 ハリリセンボン