- 解説一覧
- マコモ(Zizania latifolia)について

基本情報
- 草丈・樹高
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高さ 1~2 m
参考文献
- 佐竹義輔 1982 マコモ, 大橋広好(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅰ 単子葉類. 平凡社. 108.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 分布
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中国、朝鮮半島、台湾、インドシナ、東シベリアに分布する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 マコモ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 811.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 和名の解説
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日本の原始時代住居で、枯れたこの草を編んで敷物をつくった。これが菰(こも)である。
その後に、稲作が行われて稲わらが使われるようになり、わらで菰を編むようになる。稲作以前の菰を本物だとする考え方で、それを真菰と呼んで区別した。マコモの名はこうしてできた。
参考文献
- 伊澤一男 1998 マコモ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 811.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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別名:まこもぐさ(真菰草)、かすみぐさ(霞草)、かつみ(勝見)、はなかつみ(花勝見)、ぼんごも(盆薦)
参考文献
- 山田卓三 1992 マコモ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 354.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 人間との関係
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茎の先に黒穂病菌がついたものを、菰角(こもづの)と言い、たけのこのように肥大した若い芽をマコモたけという。
琉球や台湾、中国では黒穂病によって肥大した若芽を野菜として食用にし、日本でも古くは成熟した黒穂の黒粉をまゆずみに用いた。
マコモの頴果(菰米)は食べられるが、かつて飢饉のときに救荒食に使われた記録があるくらいだが、ほとんど実用にされたことはない。
昔は、葉や茎でお盆の時の祭壇に敷くござを作った。
【成分】
地上部にはトリテルペンのアルンドイン、シリンドリンを含むことが知られている。
【薬効と用い方】
利尿に用いられる。乾燥した根または根茎を、1日量として 5~10 g、水 600 ㏄で2分の1量まで煎じて服用する。
参考文献
- 小山鉄夫 1997 マコモ, 八尋洲東(編) 植物の世界11,種子植物 単子葉類3. 朝日新聞社. 4₋5.
- 佐竹義輔 1982 マコモ, 大橋広好(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅰ 単子葉類. 平凡社. 108.
- 伊澤一男 1998 マコモ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 811.
- 山田卓三 1992 マコモ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 354.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉は長さ 50~100 cm、幅 2~3 cm、粉緑色を帯び、細かなざらつきがある。
葉の下部は茎を包んで鞘となり、上部の葉は扁平に伸びる。鞘と葉の境に関節があり、その内側に三角形の長い葉舌がある。
参考文献
- 伊澤一男 1998 マコモ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 811.
- 佐竹義輔 1982 マコモ, 大橋広好(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅰ 単子葉類. 平凡社. 108.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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泥の中に横走する太い根茎から、春に新芽を出し、茎と葉が高さ 1~2 mとなる。
参考文献
- 伊澤一男 1998 マコモ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 811.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 花の形質
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約 40~60 cmの大型円錐花序の上部に淡緑色の雌花穂、その下に赤紫色の雄花穂をつける。
雌性小穂は線形、淡緑色、長さ 18~25 mmで、2~3 cmの直立する芒がつく。
花序の下半部の小穂は雄性で、長さ 8~12 mm、汚赤紫色を帯びて下垂する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 マコモ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 811.
- 佐竹義輔 1982 マコモ, 大橋広好(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅰ 単子葉類. 平凡社. 108.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 果実の形質
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熟すと中に長円柱形の果実が入る。
参考文献
- 小山鉄夫 1997 マコモ, 八尋洲東(編) 植物の世界11,種子植物 単子葉類3. 朝日新聞社. 4₋5.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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各地の小川、沼地、湿地などに群生する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 マコモ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 811.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン