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ムラサキハシドイ(Syringa vulgaris)の分類 Oleaceae
ムラサキハシドイ(Syringa vulgaris)の概要 Syringa

ムラサキハシドイ(Syringa vulgaris)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Syringa vulgaris L.

基本情報

生活形

広葉樹、常緑低木

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最終更新日:2020-05-15 キノボリトカゲ

花期

4~5月

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最終更新日:2020-05-15 キノボリトカゲ

原産地

ヨーロッパ(南東部)、コーカサス、アフガニスタン

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別名・方言名

ムラサキハシドイ、リラ(フランス Lilas)

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分類学的位置付け

モクセイ科 ハシドイ属

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花言葉

紫花は「好き嫌いが多い」、白花は「青春の喜び」(英)、「愛の最初の感情」(仏)

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人間との関係

庭園樹、公園樹、切り花として利用される。

花からは香油が、また茎は切って中の髄を抜いてパイプにする。

日本には明治中期に渡来し、寒さに強いため関東以北、とくに北海道で多く栽培されている。

芳香があって愛され、15世紀にはフランスでさかんに栽培されていたという。

初夏の札幌を彩る花としいて知られる。札幌市の市花。

イギリスでは、婚約者にライラックの香水を贈ることは、婉曲な婚約破棄の意思表示とされた。

トルストイの『復活』では、貴族の青年ネフリュドフが、白いライラックの花枝を折って少女カチューシャを追う。

太宰治の『思い出』には「ライラックの花の下で最初の接吻を交わした」とある。

ライラックの語源は遠くサンスクリットのNila(暗青色)に由来し、その独特の花色を表現する。

育ちにくい場所でもよく繁茂するので庭などに植えられ、群れのうちの1本でも伐り取られれば、残った木は悲しみのあまり翌年には花をつけなくなるという。

これを家に持ち込むのは不吉とされ、とくに白い花を病気見舞いに持参するのは不吉である。

アメリカのニューハンプシャーの州花。白い花は「処女・純潔」のシンボルで、年ごろの持つ家では婚期を逃さぬよう室内にこれを持ち込まないよう注意する。

季題は「春」。「うしろより縋り匂ひぬライラック 盆城」の句がある。

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最終更新日:2020-05-15 キノボリトカゲ

形態

葉の形質

葉は長柄で 1.3~3 ㎝、広卵形か卵形で鋭尖の葉頭で、基部は切形か円形で個体差が多い。

葉質は革質で、光沢があり、全縁、上面は濃緑色、下面は淡緑色、長さ 5~12 ㎝、幅 3.5~5 ㎝、全株無毛である。

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茎(幹)の形質

樹姿は不整形になり、幹は直立性。灰褐色で、枝は密にならず日照度の多いほうへのび、樹形が変形しやすい。頂芽は大きく仮頂芽で2個つける。

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花の形質

えき生の円錐花序で、長さ 10~20 ㎝、直立して花序はやや細長く、小花を着生し、花筒は細くて、1 ㎝あまり。

裂片よりも長く、上部は4裂し裂片は卵形で、両縁は梢上部に巻く。

長さ約 1 ㎝。花色は淡紫色がふつう。園芸品種は多く、花色も白色、藤色、淡桃紫色など多く、品種名の付けられているものが多い。

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芽生え・幼木の形質

6~8枚の芽鱗に包まれ、広卵形の先端がとがった冬芽は特徴がある。

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関連情報

栽培方法

接木で繁殖し、台木はオオバイボタが多い。イボタ類に接木して、深く植え付けて自根を発生させたほうがよい成木となる。

植え付けは晩秋から早春が適する。高温多湿を嫌うために関東以南での生育はよくないが、耐暑性品種も生まれている。

株分け、接木、挿木でふやし、種子による繁殖も可能である。

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種・分類一覧