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- ハクチョウゲ(Serissa japonica)について

ハクチョウゲ(Serissa japonica)
【環境省】IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
- 【 学名 】
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Serissa japonica (Thunb.) Thunb.
目次
基本情報
- 草丈・樹高
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叢生して高さ 60~100 cmになる。
参考文献
- 中村恒雄 1994 ハクチョウゲ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1779.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 分布
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台湾、中国、インド、タイの亜熱帯から熱帯に分布する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ハクチョウゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 570.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 和名の解説
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葉腋に咲く花の形を丁字咲きと言い、花が白いので白丁花となった。
中国では、6月に白色の花が雪のように見えるというので、六月雪と書く。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ハクチョウゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 570.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 亜種・変種・品種
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【園芸品種】
・フイリハクチョウゲ
日本で生じた園芸品種で、葉が白覆輪となる。
・フタエハクチョウゲ
花冠が二重になる。
・ヤエハクチョウゲ
八重咲き、生育がやや弱く鉢栽培などに向く。
・ムラサキハクチョウゲ
花色は帯紅色または帯紫白色を呈する。
【変種】
・タンチョウゲ(var. crassira-mea)
自生地不明。枝は節間が短く伸長は遅い。葉は長さ 3~10 ㎜で卵状披針形。花は白色で5裂し、裂片は倒卵形で鋭頭、花筒内面に細毛が多い。
参考文献
- 中村恒雄 1994 ハクチョウゲ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1779.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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アカネ科
参考文献
- 伊澤一男 1998 ハクチョウゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 570.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 人間との関係
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日本では元禄年間に出版された園芸書に記載がある。関東地方以南で花壇の縁や垣根に植えられ、寒い地方では栽培は困難である。
【成分】
目下のところ不明であるが、葉にはタンニン質を含む。
【薬効と用い方】
・下痢に用いられる
乾燥枝葉1日量約 5 gを水 400 ㏄で半量くらいまで煎じ、2回に服用する。
・関節リウマチに用いられる
ユリ科のタチシオデの根茎の乾燥したもの約 15 gに、ハクチョウゲの乾燥枝葉 30 g、アリドオシの根と地上部 30 g、メナモミの地上部 15 g、以上を水から煎じて服用する。
・偏頭痛、歯痛、のどの痛み、目の充血、かすみ目、黄疸、血尿などに用いられる
乾燥根 5~10 gを水 400~600 ㏄で煎じ、1日3回に服用する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ハクチョウゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 570.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉は小形の披針形で全縁、革質、無毛、長さ 3~5 mmである。
托葉は茎を包み、とげがある。葉をもむと異臭がする。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ハクチョウゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 570.
- 中村恒雄 1994 ハクチョウゲ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1779.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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茎は多数群がり立ち、密に分枝する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ハクチョウゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 570.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 花の形質
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花は帯紫白色が多く、ときに淡紅色を帯びたものや白花もある。
花冠は5裂し、内部に細毛が多い。雄しべは4個、子房は2室、長花柱花と短花柱花がある。
参考文献
- 中村恒雄 1994 ハクチョウゲ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1779.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
- 似ている種 (間違えやすい種)
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・ダンチョウゲ
ハクチョウゲの変種で、常緑低木。葉が密生してつくため、この名がついた。葉が重なるようにつくことから、段丁花の意味である。ときに庭園に栽培される。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ハクチョウゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 570.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
生態
- その他生態
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枝を折ると匂いがある。常緑低木であるが、寒い地方では落葉する半常緑といえる。
刈込みに耐え、萌芽力も強く、生垣や縁どり用として用途は広い。
参考文献
- 中村恒雄 1994 ハクチョウゲ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1779.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン
関連情報
- 栽培方法
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増殖は挿木による。4~7月と9月に挿す。関東以南では露地でよく育つ。
挿木して2~3年で開花株となり、病気や害虫は少ない。
参考文献
- 中村恒雄 1994 ハクチョウゲ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1779.
最終更新日:2020-06-02 ハリリセンボン