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- アベマキ(Quercus variabilis)について

アベマキ(Quercus variabilis)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Quercus variabilis Blume
基本情報
- 草丈・樹高
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高さ 15 m以上になる。
参考文献
- 鈴木三男 1994 アベマキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 879.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン
- 分布
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本州中部以西、四国、九州に分布する。特に岡山、広島、鳥取の諸県に多い。朝鮮半島、中国にも分布する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 アベマキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 38.
- 鈴木三男 1994 アベマキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 879.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン
- 和名の解説
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『牧野新日本植物図鑑』(1977)によると、アベは岡山県の方言でアバタのことである。コルク層の発達で、表面がデコボコになるのをアバタに見立てて、マキは薪からであろう。
参考文献
- 伊澤一男 1998 アベマキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 38.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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別名:ワタクヌギ、ワタマキ、オクヌギ、クリガシワ
参考文献
- 伊沢凡人 1980 アベマキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 219.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン
- 人間との関係
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樹皮はコルクの代用となる。
コルクは地中海沿岸地方産のブナ科のコルクガシのコルク層が異常に発達したのをはぎとったもので、スペイン、ポルトガル(南部)、モロッコ(北部)が主要産地で輸出している。
コルクガシは常緑高木で、栽培から20年目で第1回のコルクがとれるが、これは質が悪く、それ以後9年目ごとに本格的な採取ができる。酸、アルカリ、熱におかされない利点から、多くの用途がある。
ほかにもアベマキは、果実にデンプンが多いため、デンプンの原料とされる。
参考文献
- 伊澤一男 1998 アベマキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 38.
- 鈴木三男 1994 アベマキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 879.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉は互生する柄につき、長楕円~狭長楕円状披針形で先はとがり、短尖頭、鋭い波状鋸歯がある。
クヌギに似るが、成長葉の裏側には小星状毛が密生し、灰白色をしている。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 アベマキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 219.
- 鈴木三男 1994 アベマキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 879.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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樹皮は暗灰褐色、厚くコルク層が発達し、縦裂がある。厚さは 10 cmに達するものもある。
参考文献
- 伊澤一男 1998 アベマキ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 38.
- 鈴木三男 1994 アベマキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 879.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン
- 花の形質
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雄花は多数で、黄褐色の小花がたくさん集まって尾状花穂をなし、新枝の下部から下垂する。雌花は新枝上部に腋生する。
がく3~5裂、雄しべ4、雌花穂は短く、花柱3である。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 アベマキ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 219.
- 鈴木三男 1994 アベマキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 879.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン
関連情報
- その他
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風致樹として植栽することもある。
参考文献
- 鈴木三男 1994 アベマキ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 879.
最終更新日:2020-06-16 ハリリセンボン