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トラフシジミ(Rapala arata)の分類 シジミチョウ科(Lycaenidae)
トラフシジミ(Rapala arata)の概要 Rapala

トラフシジミ(Rapala arata)

【 学名 】
Rapala arata (Bremer, 1861)

基本情報

大きさ・重さ

開長:32〜36 mm
幼虫体長:約 17 mm (終齢)

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最終更新日:2020-06-02

活動時期

4〜5月, 6月下旬〜8月

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分布

北海道・本州・四国・九州。国外では韓国 (ウルルン島) 、中国東北部、ロシア南東部に産する。

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生息状況

開発が進む平野部や低地では目立って減少している。

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分類学的位置付け

昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) シジミチョウ科 (Lycaenidae) シジミチョウ亜科 (Lycaeninae) カラスシジミ族 (Eumaeini) トラフシジミ属 (Rapala) トラフシジミ (Rapala arata)

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形態

成虫の形質

小型。表は濃青色で鈍い光沢があり、一般的に春型の方がやや明るい色になる。裏面の色彩は季節による違いが顕著で、春型では翅裏の地色は灰白色だが、夏型では褐色となる。また、裏面には基部や中室端、外中央、亜外縁、外縁に太い褐色帯が現れ、後翅の肛角部付近に橙斑が広がり、その内部に2列の黒点列が外縁と平行に並ぶ。裏の特異な斑紋により、他種との識別は容易。
色彩斑紋は雌雄でほとんど同じであるが、雄は翅表が雌に比べてやや紫色を帯び、後翅表面前縁近くに光沢のない円形の泥色斑 (性標) がある。

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幼体の形質

幼虫はワラジ型で、亜背部は各節で強く隆起し、各節は三角形状に強く突出する。体色は紅色、緑色、白褐色など変異が大きい。

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地理的変異

国内における地理的変異の存在は知られていない。

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生態

成虫の生息環境

平地〜山地の雑木林および明るい林縁、渓谷、潅木が茂る草原などに生息する。都市部の公園や人家でも見られる。

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成虫の食性

成虫はクリやヒメジョオンなど各種の花を訪れて吸蜜する。

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幼虫の食性

幼虫はフジ・クズ・クサフジ・ミヤギノハギ・ハリエンジュ・クララ・イヌエンジュ・シロツメクサ (以上マメ科) 、ウツギ・マルバウツギ・ヒメウツギ (ユキノシタ科) 、ノイバラ・リンゴ (バラ科) 、ナツハゼ (ツツジ科) 、ミズキ (ミズキ科) 、サワフタギ (ハイノキ科) 、キビノクロウメモドキ・クロウメモドキ・クロツバラ (クロウメモドキ科) 、クリ (ブナ科) 、トチノキ (トチノキ科) 、ミツバウツギ (ミツバウツギ科) 、キハダ (ミカン科) 、ムクロジ (ムクロジ科) 、ヤマウルシ (ウルシ科) 、リョウブ (リョウブ科) など多岐にわたる植物の花、蕾、幼果、実を食べる。

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ライフサイクル

北海道や本州の寒冷地では年1回の発生で、5月中旬〜6月に成虫が出現する。暖地ではふつう年2回の発生で、第1化 (春型) は4〜5月、第2化 (夏型) は6月下旬〜8月に発生するが、暖地においても年1回の発生にとどまる場合や、8〜9月に部分的な第3化が発生することもある。幼虫齢数は4齢で、蛹で越冬する。

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活動時間帯

日中

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生殖行動

交尾しながら飛翔する際は雌が雄を連行する。

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特徴的な行動

成虫の飛翔は敏活で、雄は午後に占有行動を取ることもある。

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種・分類一覧