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シンジュサン(Samia cynthia)の分類 Saturniidae
シンジュサン(Samia cynthia)の概要 Samia

シンジュサン(Samia cynthia)

【 学名 】
Samia cynthia Drury, 1773

基本情報

大きさ・重さ

開張 雄 130 ㎜内外 雌 135 ㎜内外
幼虫 約 50 ㎜

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最終更新日:2020-05-04 瀬戸内味わいにぼし

活動時期

日本の亜種は温暖地では年2化、5~6月と8~9月に、寒冷地では年1化、7~8月に出現する。

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分布

北海道、本州、四国、九州、対馬、種子島、屋久島、種子島、奄美大島、徳之島、沖永良部島、沖縄島、石垣島、西表島
国外では朝鮮半島、中国東北部に分布する。

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学名の解説

種小名「cynthia」は「月」の意。翅の中央の三日月紋から。

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和名の解説

幼虫がシンジュを食樹とするため。

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亜種

従来 S. cynthia (Drury, 1773) とされていた種に、マレー半島などの同一地域で2種類が含まれることから、多数の種が含まれていることが判明した。
現在では熱帯アジアに19種が知られている (Peigler & Naumann, 2003) 。
Peigler & Naumann は、日本から cynthia の亜種として記載された pryeri (Drury, 1878) を独立種とし、日本固有種とした。
cynthia は、中国東北部から朝鮮半島に分布し、対馬産も cynthia であるとしている。つまり日本には2種類がいるとした。
Peigler & Naumann によると、 pryeri と cynthia は、翅の地色や雄交尾器で区別できるとしているが、その差は微弱で、過度の細分と思われる。
また、中国の山地や台湾から記載された独立種の S. wangi Naumann & Peigler, 2001 との関係も曖昧で、地域変異などを含めさらなる研究が必要である。
最近のミトコンドリアDNA塩基配列分子系統解析では、 pryeriと cynthia 、 wangi の一部の系統はまったく区別できないという結論が出ている。

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人間との関係

名義タイプ亜種は、糸を得るために世界各国で飼育されており、日本でも長野県、岡山県、新潟県から記録されている。

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形態

成虫の形質

翅頂は突出する。
翅の中央には三日月型の紋がある。
外横線は弓型に湾曲するが、北海道産には直線的な個体もいる。

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蛹の形質

食樹の葉を縦に巻いて堅い繭を作る。

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幼体の形質

体色は淡黄色-淡青緑色で、黒点が散らばる。
各節に、先端に刺毛をもつ肉質突起を持つ。

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生態

幼虫の食性

ニワウルシ、ニガキ(以上ニガキ科)、キハダ、カラスザンショウ、ハマセンダン(以上ミカン科)、クスノキ(クスノキ科)、ナシ、リンゴ(以上バラ科)、ヤマナラシ(ヤナギ科)、ヤエヤマネコノチチ(クロウメモドキ科)、ゴンズイ(ミツバウツギ科)、ネズミモチ(以上モクセイ科)、クロガネモチ(モチノキ科)、ヌルデ(ウルシ科)、ナンキンハゼ(トウダイグサ科)、オニグルミ(クルミ科)、クサギ(シソ科)、シュロ(ヤシ科)、クヌギ(ブナ科)

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ライフサイクル

蛹で越冬する。

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種・分類一覧