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オオスカシバ(Cephonodes hylas)の分類 Sphingidae
オオスカシバ(Cephonodes hylas)の概要 Cephonodes

オオスカシバ(Cephonodes hylas)

【 学名 】
Cephonodes hylas Linnaeus, 1771

基本情報

大きさ・重さ

・成虫前翅長:雄 26~28 ㎜、雌 29~31 ㎜
・蛹体長: 35~40 ㎜
・幼虫体長: 60~65 ㎜
・卵の大きさ:直径 1.2 ㎜ × 高さ 0.95 ㎜

参考文献

  • 白水隆 2007 オオスカシバ, 矢田脩(監修) 新訂 原色昆虫大圖鑑Ⅰ(蝶・蛾篇). 北隆館. 183-184.
  • 山本義丸 1965 オオスカシバ, 六浦晃、山本義丸、服部伊楚子(著) 原色日本蛾類幼虫図鑑(上). 保育社. 15-16.
  • 2010 イモムシハンドブック - 書籍全体, 安田守(著) イモムシハンドブック. 文一総合出版. .
  • 2012 虫の卵ハンドブック - 書籍全体, 鈴木知之(著) 虫の卵ハンドブック. 文一総合出版. .

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

活動時期

・成虫出現時期(日本国内):6~9月

参考文献

  • 矢野高広@岸田泰則 2011 スズメガ科, 岸田泰則(編) 日本産蛾類標準図鑑 I. 学研教育出版. pp. 327-339.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

分布

奄美大島、沖縄島、宮古島、石垣島、西表島、与那国島、関東地方北部が土着の限界と推定される;朝鮮半島、中国、インド南西部、ネパール~インドシナ半島、フィリピン、スマトラ島、ボルネオ島、スラウェシ島、小スンダ列島、オーストラリア北部、アフリカ大陸中~南部、マダガスカル島およびその周辺の島

参考文献

  • 矢野高広@岸田泰則 2011 スズメガ科, 岸田泰則(編) 日本産蛾類標準図鑑 I. 学研教育出版. pp. 327-339.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

亜種

日本産は中国をタイプ産地として記載された名義タイプ亜種に含まれる。

フローレス島、オーストラリアおよびアフリカにそれぞれ別亜種を産する。

参考文献

  • 矢野高広@岸田泰則 2011 スズメガ科, 岸田泰則(編) 日本産蛾類標準図鑑 I. 学研教育出版. pp. 327-339.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

人間との関係

庭木や街路樹のクチナシにしばしば発生する。

参考文献

  • 2010 イモムシハンドブック - 書籍全体, 安田守(著) イモムシハンドブック. 文一総合出版. .

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

形態

成虫の形質

触角は黒色、雄では背面に細い白線が基部から先端に向かって走り、腹面にある毛は極めて微細。

下唇鬚の第1節及び第2節の腹面は白色、第2節は大きく、背側面に太い黒条があり、その先端に黄緑色毛がある。

前・中胸脚の背面は黒褐色、腹面は白色、後胸脚の脛節は白色で2対の距を持っている。

腹部は雄では第4・5腹節及び第6腹節の中央、雌では第5腹節及び第6腹節の中央が赤色である。

参考文献

  • 白水隆 2007 オオスカシバ, 矢田脩(監修) 新訂 原色昆虫大圖鑑Ⅰ(蝶・蛾篇). 北隆館. 183-184.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

蛹の形質

光沢ある赤褐色、尾突起は強壮な円錐形をなし、その背面に数本の縦稜を帯びる。

参考文献

  • 山本義丸 1965 オオスカシバ, 六浦晃、山本義丸、服部伊楚子(著) 原色日本蛾類幼虫図鑑(上). 保育社. 15-16.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

幼体の形質

幼虫の色彩斑紋はほとんど暗色斑紋を欠くような個体から、体側中央部に縦長の暗褐色線状斑が出て、さらに体側下縁から腹脚付近にかけて広く、しかも濃く紫褐色化する個体までさまざまである。

暗色斑紋が目立つ幼虫は夏から秋にかけて多くなるようである。

参考文献

  • 宮田彬 2011 オオスカシバ, 駒井古実、吉安裕、那須義次、斉藤寿久(編) 日本の鱗翅類 系統と多様性. 東海大学出版会. 786.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

生態

成虫の生息環境

低地帯から低山帯

参考文献

  • 2012 昆虫好きの生態観察図鑑Ⅰ チョウ・ガ - 書籍全体, 鈴木欣司、鈴木悦子(著) 昆虫好きの生態観察図鑑Ⅰ チョウ・ガ. 緑書房. .

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

成虫の食性

ブットレア、ムシトリナデシコ、ランタナ、ハナトラノオなどの花蜜

参考文献

  • 2012 昆虫好きの生態観察図鑑Ⅰ チョウ・ガ - 書籍全体, 鈴木欣司、鈴木悦子(著) 昆虫好きの生態観察図鑑Ⅰ チョウ・ガ. 緑書房. .

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

幼虫の食性

クチナシ、アカミズキ、コーヒーノキ(以上アカネ科)、ツキヌキニンドウ(スイカズラ科)

参考文献

  • 矢野高広@岸田泰則 2011 スズメガ科, 岸田泰則(編) 日本産蛾類標準図鑑 I. 学研教育出版. pp. 327-339.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

幼虫の天敵

アシナガバチ類

参考文献

  • 2012 昆虫好きの生態観察図鑑Ⅰ チョウ・ガ - 書籍全体, 鈴木欣司、鈴木悦子(著) 昆虫好きの生態観察図鑑Ⅰ チョウ・ガ. 緑書房. .

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

ライフサイクル

発生は年2回、幼虫の出現は6~9月。
蛹で越冬する。

参考文献

  • 山本義丸 1965 オオスカシバ, 六浦晃、山本義丸、服部伊楚子(著) 原色日本蛾類幼虫図鑑(上). 保育社. 15-16.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

活動時間帯

昼行性

参考文献

  • 矢野高広@岸田泰則 2011 スズメガ科, 岸田泰則(編) 日本産蛾類標準図鑑 I. 学研教育出版. pp. 327-339.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

孵化・脱皮・羽化

蛹化の際は落ち葉や土粒をつづるが、浅く土中に入るだけで粗繭を作らないこともある。

参考文献

  • 山本義丸 1965 オオスカシバ, 六浦晃、山本義丸、服部伊楚子(著) 原色日本蛾類幼虫図鑑(上). 保育社. 15-16.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

産卵

メスは昼間、食草の葉表に1卵ずつ産み付ける。

参考文献

  • 2012 虫の卵ハンドブック - 書籍全体, 鈴木知之(著) 虫の卵ハンドブック. 文一総合出版. .

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

特徴的な行動

羽化直後のものでは翅に灰色の鱗粉があるが、飛び立つ際に翅をふるわせて鱗粉を落とし、透明となる。

参考文献

  • 矢野高広@岸田泰則 2011 スズメガ科, 岸田泰則(編) 日本産蛾類標準図鑑 I. 学研教育出版. pp. 327-339.

最終更新日:2020-05-24 ひろりこん

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