Riptortus pedestrisの解説トップに戻る
Riptortus pedestrisの分類 ホソヘリカメムシ科(Alydidae)
Riptortus pedestrisの概要 Riptortus

Riptortus pedestris

【 学名 】
Riptortus pedestris (Fabricius, 1775)

基本情報

大きさ・重さ

・成虫体長:14.5~17.2 ㎜
・幼虫体長:約 2.8 ㎜(1齢)、約 4.3 ㎜(2齢)、6.5~15 ㎜(3~5齢)
・卵の大きさ:長径約 1.4 ㎜

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

分布

北海道、本州、四国、九州、対馬、壱岐、甑島列島、南西諸島。国外では台湾、朝鮮半島、中国、東洋区、アフガニスタン

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

別名・流通名・方言名

古くはヒエブーと呼ばれた。

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

人間との関係

成虫、幼虫ともダイズ莢内の発育中の種子に口吻を刺して養分を吸収する。関東のダイズ圃場では優先的に多発し被害も多い。

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

形態

成虫の形質

日本の本属中もっとも大型で、前胸背に黒色の顆粒状突起が散在することで他種と識別できる。体側面に変異の大きい黄色の不連続紋をもつが、雌では縮小し、ときに消失することもある。

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

幼体の形質

幼虫は形や行動がアリに似ている。

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

卵の形質

卵は半球状で長径約 1.4 ㎜。暗褐色で光沢がある。

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

生態

幼虫の食性

ダイズ、ササゲ、エンドウ、インゲン、イネ、ヒエ、アワなど

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

幼虫の天敵

ヘリカメクロタマゴバチ、カメムシタマゴトビコバチ(卵寄生蜂)

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

ライフサイクル

成虫は枯れ草、落ち葉、常緑樹の下層に潜り込んで越冬する。西日本では3月後半から活動をはじめ、関東では6月になってからダイズ圃場でみるようになる。交尾、産卵は5~10月に行われる。11月になると越冬地に移動する。
雌成虫は複数回交尾し、50~100卵を単粒産卵する。夏における卵期間は約6日間。幼虫期間は約21日で、5齢を経て成虫になる。

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

生殖行動

交尾行動にともない雄成虫が音声を出すことが知られている。
まず雄が雌を見つけると、約 1 ㎝の距離に近づきしばらくじっとするが、このじっとしているあいだ、非常に短い音声を1回だけ出す。続いて雄は雌のうえに乗るが、その直前に短い音声を1回だけ出す。雌の体の上に乗った雄は、雌と同じ向きになるよう体勢をかえながら、連続的に音声を出す。その後雄は、雌の体の上で、体をゆすりながら前あしと触角を激しく前後に振り動かし交尾器を雌の交尾器に結合させようとする。この交尾行動の間は体の動きと一致した周期的な音声を出す。

参考文献

  • 沼田英治 1996 カメムシの音声コミュニケーション, 日高敏隆(監修) 石井実、大谷剛、常喜豊(編) 日本動物大百科8:昆虫Ⅰ. 平凡社. p. 161.

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

産卵

食草の葉や茎の上に産卵する。

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

特徴的な行動

集合フェロモンによる同種内コミュニケーションが知られている。

参考文献

  • 堤隆文 1996 害虫カメムシ類, 日高敏隆(監修) 石井実、大谷剛、常喜豊(編) 日本動物大百科8:昆虫Ⅰ. 平凡社. p. 167.

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

関連情報

採集方法

ダイズ葉上にいる成虫は捕虫網で捕獲できる。幼虫はダイズ株内にいることが多く捕虫網では捕獲しにくい。青色蛍光灯にも誘引される。

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

種・分類一覧